王者・拳四朗に「大人になったなぁ~」と感じたワケ
2019年07月08日 13:06
格闘技
高校進学のために始めたボクシング。一時は本気でボートレーサー転身を考えたこともあったほど。それでも無敗のまま王者となり、防衛を重ねる中で自覚も芽生えてきたのだろう。「もっと強くならなあかんと思うし、ボクシングについて考えるようになった」と話していた。
これまでは防衛記録を伸ばすことが一番の目標だった。今後は強敵との対戦を求める方針に舵を切る。「ただ防衛回数を増やすのではなく、強い相手に勝って評価を上げる」が父子の共通認識だ。もちろん、他団体の王者との統一戦も視野に入れている。
12日にエディオンアリーナ大阪で行われる6度目の防衛戦ではジョナサン・タコニン(32=フィリピン)を迎え撃つ。同級1位の最強挑戦者との対戦を前に、拳四朗は「強い相手に勝って自分の強さを知ってもらえたら。他の団体のチャンピオンからも“こいつと戦いたい”と思ってもらえるような試合をしたい」と意気込む。
当日のメインは前王者・村田諒太(33=帝拳)が現王者ロブ・ブラント(28=米国)と再戦するWBA世界ミドル級タイトルマッチ。村田の王座返り咲きなるか?日本中が注目する一戦だ。これまでも村田やWBA&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26=大橋)と同じ興行で“脇役”を務めてきた拳四朗。今回は初めての地元・関西での世界戦で、約1000人の応援団が駆け付ける予定だという。“主役”にはなれなくても、その強さを存分にアピールする戦いを見せてくれることを期待している。(大内 辰祐)