井上尚弥 右目上の傷で「やっとボクサーになれた感じ」「持ちこたえられた理由は息子の存在」
2019年11月08日 16:36
格闘技
ドネア戦では2回に左フックを浴びて右目上を切った。「カットに関しては何の問題はなかったけど、たぶん眼球がダメージを受けてドネアが2人いる状態が最終ラウンドまで続いた」と説明。それドネア陣営に悟られないように戦い続けた。左ジャブとフットワークを使ってポイントアウトする戦術に切り替え、さらに“捨てラウンド”もつくる中、9回に強烈な右ストレートを顔面に浴びた。
「正直言って効きましたね。持ちこたえられた理由は息子の存在。バチンと効かされた瞬間、息子の顔が浮かんだ。それだけ家族の存在がボクシングでも大きいんだと思いました」
米大手プロモーター、トップランク社と契約。今後は米国でも試合をすることになる。現時点では時期や対戦相手は決まったいないが、井上はバンタム級にとどまる意向で、WBO正規王者のゾラニ・テテ(南アフリカ)や弟・拓真(23=大橋)を判定で下したWBC王者ノルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)らが候補となる。井上は個人的な願望として「拓真の敵討ちをしたい」と改めて表明。「先のプランは大橋会長に任せてやっていきたい」とした。
「しばらくは家族とゆっくりした時間を過ごしたい」と希望。負傷もあるため、練習再開の時期は未定だが、2020年はモンスターが海外に羽ばたく年になる。