井岡が前に出続けた4回が分岐点

2022年07月14日 05:20

格闘技

井岡が前に出続けた4回が分岐点
2回、ドニー・ニエテス(右)を攻める井岡(代表撮影) Photo By 代表撮影
 【WBOスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦   〇王者 井岡一翔《判定》同級1位 ドニー・ニエテス● ( 2022年7月13日    大田区総合体育館 )】 【浜田剛史の目】お互いの長所や弱点を分かった上での再戦で、1回は両者ともに慎重な入り。2回に井岡の左にニエテスが右を合わせた場面は前回と似たような流れになると予感させた。ところが、4回が分岐点になった。前に出続けた井岡に対し、ニエテスがズルズルと下がる一方になり、5回には、その流れが加速した。前回と違って井岡の打ち終わりを打てず、全く突破口が見えない状況になっていた。
 いかに押し込んでいる印象を与えられるか、見栄えの部分が勝敗を分けると予想していたが、この日の井岡は手数が多く、ボディー打ちも有効で、序盤からの積み重ねが、ニエテスを失速させた。戦術、戦略的に、やろうとしたこと、やるべきことを実行し、「誰が見てもはっきり分かる勝利」という結果には井岡自身も満足しているのではないか。ただし、両者の体力の残り具合を考えると、もう少し攻めていれば、倒し切れた。ダウンを1度でも奪っていれば、評価も違っていたはずだ。 (元WBC世界スーパーライト級王者)

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