今月1日に心不全のため79歳で亡くなった元プロレスラーで参院議員も務めたアントニオ猪木(本名・猪木寛至=いのき・かんじ)さんの告別式が14日午前、都内の斎場で営まれた。
参列したプロレスラーの船木誠勝(53)は猪木さんへの思いを「“ありがとうございました”と、20歳で新日本プロレスを辞めてしまったことへの“申し訳ございませんでした”の2つ」と表した。船木は15歳で入門してから猪木さんの指導を受け、20歳の時にUWFに移籍した。「猪木さんとの思い出を思い返していたけど、自分が新日本を辞めた時で記憶が途切れてしまう。そこから先の思い出が出てこない。15歳から20歳までの5年間が自分の人生の基本になっている。厳しかったけど大切に育てられてきたと感じています」。濃密な5年間の記憶は鮮明で、自然と感謝の思いがあふれた。
前日の通夜に続き、この日も親交の深いプロレス関係者が参列した。「これだけ新日本プロレスの選手が集まったので、うれしいと喜んでいるんじゃないかなと思います。これだけ集まることはこの先もうないと思いますので。時間を削ってここに来られて最後に会えてよかったです」。多くのレスラーが集い、偉大な師匠との別れを惜しんだ。