尚弥 完全統一で狙うは初の全4王座KO「歴史変える」 12・13有明アリーナでVSバトラー正式決定

2022年10月14日 04:00

格闘技

尚弥 完全統一で狙うは初の全4王座KO「歴史変える」 12・13有明アリーナでVSバトラー正式決定
統一戦が決まった井上尚弥(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【世界バンタム級4団体王座統一戦   WBAスーパー&WBC&IBF王者 井上尚弥 《12回戦》 WBO王者 ポール・バトラー ( 2022年12月13日    有明アリーナ )】 プロボクシングのWBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者の井上尚弥(29=大橋)が12月13日に東京・有明アリーナで、WBO同級王者ポール・バトラー(33=英国)と4団体王座統一戦を行うことが13日、横浜市内のホテルで正式発表された。4団体統一王者は過去8人で、王座決定戦を含まずに1試合ずつ4王座を獲得しての統一王者となれば史上初。「バンタム級最終章」と位置づけた一戦で、全4王座KO奪取での“完全統一”を狙う。
 新興のWBO(世界ボクシング機構)が00年代に主要団体と認められて以降、4団体統一王者は8人が誕生した。だが、いずれも欧米選手かつライト級以上で、井上がバトラーに勝てばアジア人、軽量級のバンタム級では初の偉業となる。正式発表された最強決定戦に、井上は「世界のボクシングの歴史に名を刻み、日本ボクシングの歴史を変えていきたい」と意気込んだ。

 4団体統一といっても1試合で複数のタイトルを手にするケースが目立ち、4試合かけて一つずつ王座を獲得したのはミドル級のホプキンス(米国)、スーパーミドル級のアルバレス(メキシコ)の2人だけ。ただし、ともに王座決定戦が含まれており、18年にWBA王者マクドネル(英国)、19年にIBF王者ロドリゲス(プエルトリコ)、22年にWBC王者ドネア(フィリピン)を全て2回以内でKOした井上がバトラーを倒せば、「4団体全て前王者からベルト奪取」の快挙だ。大橋ジムの大橋秀行会長は「KOで勝てば4戦パーフェクト」と表現し、井上も「バトラーに判定までとは考えていない。必然的にそう(KOに)なるのでは」と史上初の4試合全てKOでのバンタム級“完全制圧”をイメージした。

 ビッグマッチが実現しない限りバンタム級はこの試合が最後で、来年にはスーパーバンタム級挑戦が見込まれる。だからこそ「バンタム級での最終章。ここはゴールではなく通過点」と位置づけ、8月には初の米ロサンゼルス合宿を敢行。スーパーバンタム級のトップ選手と手合わせしてレベルアップを実感した。今月末に走り込み合宿を行い、11月からはフィリピン選手や元世界3階級制覇王者・田中恒成(畑中)とのスパーリングで仕上げる。「圧倒的な力の差を見せて4団体統一を成し遂げたい」との言葉が現実のものとなる可能性は高い。

 ▼ポール・バトラー 井上は驚異的なファイターだが、俺の技術、決意は軽んじられるものではない。俺はこのスポーツの歴史に自分の名を刻むために日本へ行く。(契約するプロベラム社を通じてコメント)

 《dTV、ひかりTVで独占生中継》試合はNTTドコモが運営する動画配信サービス「dTV」「ひかりTV」で独占生中継される。会見した同社の前田義晃副社長は「多くの方々に見ていただきたく、PPV(ペイ・パー・ビュー)ではなくサブスクの中でやらせていただいた」と説明した。また、東京五輪に向けて建設された有明アリーナでのボクシング興行は初めて。井上は「新しい会場なので凄く楽しみ。雰囲気が違えば入った時のテンションも違う」と歓迎した。

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