尚弥 全王座返上でスーパーバンタム級転向正式表明!キャリア最終章の標的4人「ここから先が本当の戦い」

2023年01月14日 04:30

格闘技

尚弥 全王座返上でスーパーバンタム級転向正式表明!キャリア最終章の標的4人「ここから先が本当の戦い」
4本のベルトを腕にかけるも重すぎて耐えきれず笑顔の井上尚弥(撮影・光山貴大) Photo By スポニチ
 プロボクシングのバンタム級初の4団体統一王者となった井上尚弥(29=大橋)が13日、横浜市内で会見し、全王座の返上と1階級上のスーパーバンタム級転向を正式表明した。同級で戦いたい相手は4人いると明かし、4階級制覇から世界初となる2階級での4団体王座統一までを見据えるスーパーバンタム級が、キャリアの“最終章”となる可能性を示した。
 4団体王座統一からちょうど1カ月。ベルト4本を前に、井上は「バンタム級ではやり残したことがなく、戦いたい相手もいない」と返上を表明した。1・8キロ重い制限体重55・3キロのスーパーバンタム級で1メートル65は明らかに小柄。それでも「自分よりデカい相手への挑戦、ここから先が本当の戦いになる。非常にワクワクしている」と自身4階級目への期待感を口にした。

 大橋ジムの大橋秀行会長は次戦について「交渉中」と繰り返した。4、5月の国内開催が想定されるが、同級のWBC&WBO統一王者スティーブン・フルトン(米国)とWBA&IBF統一王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)はいずれも次戦を計画しており、即挑戦は難しい状況だ。だが、同級での対戦希望を問われた井上は「タレントぞろいなのでどの選手と戦っても面白い。思いつく限りで4人の選手が挙がってくる」とし、「交渉中なので自分の口から4人の名前を出すのは避けたい」と標的は絞られていることを示唆した。4人の内訳は王者2人と、井上の1位ランクインが確実なWBOでフルトンの王座返上時に決定戦の相手候補となるライース・アリーム(米国)、バンタム級時代に統一戦が中止となったジョンリール・カシメロ(フィリピン)らが予想される。

 最終目標は「世界初の偉業になるので、そこを目指していきたい」という2階級目の4団体王座統一。ただし、バンタム級でも4団体統一に4年半かかっており、この階級が最終章かとの問いには「同じぐらいの年月がかかると思う。最終章ではないでしょうか」と冷静に分析した。

 ▽スーパーバンタム級の現状 WBC&WBO統一王者フルトンはブランドン・フィゲロアと約1年3カ月ぶりの再戦が2月25日に予定されており、この試合がWBCフェザー級暫定王座決定戦となる見通し。勝てば今後もフェザー級で戦う可能性が高く、スーパーバンタム級の2王座は返上となるため、井上は王座決定戦出場が確実となる。WBA&IBF統一王者アフマダリエフはIBF1位マーロン・タパレスとの指名試合に合意しており、試合は4月頃とみられる。

 《WBA最上位の拓真が継承狙う》井上が返上したバンタム級4王座は、それぞれ王座決定戦が行われる見込み。井上の弟で元WBC暫定王者の拓真(大橋)はWBA最上位の2位(1位は空位)につけており、大橋会長は「決定戦に出られるように交渉を進めている」と明かした。また、K―1出身の東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹(同)についても「バンタム級に下げる計画を話し合っている」とした。

おすすめテーマ

2023年01月14日のニュース

特集

格闘技のランキング

【楽天】オススメアイテム