重岡優大 判定勝利で兄弟同時の正規世界王者に!「やりたい奴がいる…」とWBO王者との2団体統一戦表明

2023年10月07日 19:52

格闘技

重岡優大 判定勝利で兄弟同時の正規世界王者に!「やりたい奴がいる…」とWBO王者との2団体統一戦表明
王座統一した重岡銀(左)と重岡優(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【WBC世界ミニマム級王座統一戦    正規王者 パンヤ・プラダブシー《12回戦》暫定王者 重岡優大 ( 2023年10月7日    大田区総合体育館 )】 WBC世界ミニマム級王座統一戦で暫定王者・重岡優大(26=ワタナベ)が正規王者パンヤ・プラダブシー(32=タイ)との団体内統一戦で3ー0の判定勝利で王座統一に成功した。
 序盤から優大が強烈なボディーブローなど有効なパンチで相手にダメージを蓄積させた。第4R終了時の公開判定では3者全員が39―37で優大にマークした。

 第5Rには右のカウンターで手数が増えてきたパンヤをぐらつかせる場面もあった。第7Rにペースを乱さずに圧力をかけてくるパンヤに苦戦する場面もあったが、第8R終了時の公開判定でも3者全員が79―73で優大がリードした。終盤に入ってもスピードもパワーも落ちず、第10R、第11Rには連打やコンビネーションでパンヤを攻め込んだ。最終R始まる前にはファンを煽る仕草も見せて、最後まで戦い抜き、41戦40勝(24KO)1敗でタイの絶対王者であるパンヤに完勝の内容で判定勝利を収め、王座統一した。

 試合後、団体内統一に成功して「今日はどんな結果でも自分を褒めてやろうと思っていたので、褒めたいと思います」とひと言。しかし「僕はボクシング観戦が好きじゃなくて、こういうしょっぱくて、見てて飽きる12Rの試合をやってしまって申し訳ない」と試合内容を反省した。「全員が立てないこういう大舞台でこういうことを言ってもしゃーないので、きょうは喜びますし、こういう12Rの試合でもみんなの声が聞こえていました」と応援してくれたファンに感謝した。

 そしてWBO王者オスカー・コラーゾ(プエルトリコ)との2団体統一戦を表明した。「WBOにやりたい奴がいて、WBOの世界王者がアマチュア上がりで、俺と同い年のイケイケで調子に乗っている奴がいるらしいので、そいつとケンカボクシングができればと思っているので楽しみにしていてください」と意気込んだ。

 赤髪の優大が燃えるような気持ちをリングの上で爆発させた。「もうどっちも逃げも隠れもできない。どちらが正規の王者かリングの上で決めたい」。力強く宣言して臨んだ一戦に快勝し念願の正規王座を奪取した。

 当初、両者は4月に統一戦を行う予定だったが、試合前にパンヤがインフルエンザに感染したことで、ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)との暫定王座決定戦に変更。7回KO勝ちで暫定王者となった。その後は8月にパンヤとの統一戦を希望したが、回復したパンヤは6月に国内で他の選手との防衛戦を選択。今回の一戦が実現するまでには紆余曲折(うよきょくせつ)があった。

 それでも前戦からの約6カ月の期間を「ボクシング人生でレベルアップするための通過点」と表現した優大。先月にはフィリピンから世界ランカーら3選手を招へい。「親の名前が出てこないくらいやった」とスパーリング総数は弟・銀次朗とともに96ラウンドを数えた。14オンスと厚みのある練習用グローブでもヘッドギアの上から効かせるパンチに手応えを口にした。

 「手数」で戦うスタイルにも変貌を遂げた。優大をデビュー戦から指導する町田主計トレーナーは一発のパンチに頼りがちだった優大のスタイルを修正。「ジャブとボディーをなくしてボクシングは組み立てられない」という自身のモットーをたたき込んだ。「絶対に世界に行こう」。デビュー時に2人で交わした約束を優大は忘れなかった。

 弟・銀次朗と兄弟同時に正規の世界王者に。「絶対に俺と銀でミニマム級で4団体統一をする。そういう将来が絶対にくる」。かねて口にする大きな目標は実現可能なところまで来ている。

おすすめテーマ

2023年10月07日のニュース

特集

格闘技のランキング

【楽天】オススメアイテム