拓真 中谷との統一戦「やりたい」兄・尚弥が返上したベルト再統一へ V3戦後に希望、会長も「喜んで」

2024年10月04日 05:00

格闘技

拓真 中谷との統一戦「やりたい」兄・尚弥が返上したベルト再統一へ V3戦後に希望、会長も「喜んで」
<井上拓真公開練習>サンドバッグに打ち込む井上拓真(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【WBA世界バンタム級タイトルマッチ   王者・井上拓真《12回戦》 同級2位・堤聖也 ( 2024年10月13日    有明アリーナ )】 WBA世界バンタム級王者の井上拓真が3日、3度目の防衛戦に向け横浜市内の所属ジムで練習を公開した。堤戦に勝てば来年の次戦にも、WBC世界同級王者・中谷潤人との統一戦を希望。世界スーパーバンタム級4団体統一王者の兄・尚弥(31=大橋)の力を借りながら堤対策を進めるなど、自身初のビッグマッチにつなげる完勝を宣言した。
 現実味を帯びてきたビッグマッチへ、普段はポーカーフェースの拓真が珍しく感情を表した。自身初の統一戦への思いを問われると「中谷選手とやりたい。お互い統一戦でやりたいと言っているし、そこが決まれば気持ちも高ぶる」と目をギラつかせた。

 これまで対戦希望を口にしてきたWBC王者のラブコールに、来年の次戦にも応える構えを示した。拓真の強さを評価している大橋秀行会長も「ここをクリアして、みんなが望む統一戦の道に進んでいきたい。堤戦の次?喜んで」と笑顔でGOサインを出した。

 もちろん、その前に倒さなければならないのが、難敵の堤だ。高校時代にインターハイ準決勝で対戦し、勝利しているが、過去の実績は関係ないことを強調。試合の組み立てに定評があり、右構えと左構えの両方を使いこなす相手に警戒心を強める。

 負けられない一戦へ、超強力な援軍を得ている。堤と過去にスパー経験のある尚弥が“仮想堤”として連日、マススパーで相手を務めている。挑戦者の特徴を的確に再現する兄と、約10ラウンド以上手合わせ。「具体的な内容は言えないが、手応えはばっちり」といたずらっぽく笑い「圧倒してしっかり返り討ちにしたい」と自信をのぞかせた。

 見据えるのは兄が返上したベルトの再統一。「先に見据える統一戦に向けてまずはここを勝ち切って、次のステージに進みたい」。日本人王者4人が占めるバンタム級での4団体統一へ、堤戦は完勝が絶対条件だ。 (伊東 慶久)

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