【叡王戦】伊藤七段、13局目で対藤井戦初勝利 11敗1持将棋の末に「1つ結果が出たことは良かった」
2024年04月20日 21:01
芸能
相掛かりの将棋で敗れた21年12月、新人王戦の優勝記念で当時の四段が竜王の藤井と記念対局を行って約2年半。11敗1持将棋の末に、1勝を刻んだ。昨秋竜王戦、今年2月からの棋王戦のタイトル戦でも1勝もできなかったが、一矢報いた。
後手番の藤井が10手目、得意の角換わり腰掛け銀では定跡化された角交換ではなく、角を3段目へ1つ上がった。公式戦438局目で初めて3三金型早繰り銀の変化球を投じてきた。
「早い段階で前例の少ない将棋になって一手一手手探りで指した」
21、23手目に1筋の端歩を2度伸ばしたことで自身の駒組みが遅れた。「激しく動いてこられる展開になって難しい将棋だなと思った」。それでも角交換の末に先に馬をつくって相手飛車を追い、金桂交換で着実にポイントを挙げた。飛車斬りの勝負手を放ってきた藤井の攻勢を冷静に受け止めた。
「しっかり準備をして臨めればと思う」。次局、後手番からのブレークで、王手をかけにいく。