ザ・パンチ 僕らこそ「THE SECOND」 Mー1以来16年ぶり大舞台ファイナル 5・18大一番

2024年04月27日 05:00

芸能

ザ・パンチ 僕らこそ「THE SECOND」 Mー1以来16年ぶり大舞台ファイナル 5・18大一番
「THE SECOND」出場に意気込むザ・パンチのノーパンチ松尾(右)とパンチ浜崎(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
(5・18大一番/) お笑いコンビ「ザ・パンチ」が今度こそ栄光をつかみ取る。パンチ浜崎(43)とノーパンチ松尾(43)の2人は、賞レース「THE SECOND」の予選を勝ち上がり来月18日に行われるグランプリファイナルに出場する。16年前のM―1グランプリでは決勝に進出したが最下位。久々の大舞台で「あの時より面白いと思わせたい」と静かに闘志を燃やした。(塩野 遥寿)
 「出囃子(でばやし)が鳴ったあたりから、記憶がなくなったんです」。最下位に終わったM―1グランプリ決勝を浜崎が振り返る。極度の緊張で大粒の汗をかき、目が泳ぐなどしどろもどろ。松尾も「どんどん景色が白くなるんですよ」と苦笑。観覧ゲストに元サッカー日本代表の中沢佑二氏(46)がいたと言い「真っ白な視界の中、(日焼けした)中沢さんのところだけ一点黒でした」と回想した。

 98年コンビ結成。ナルシシストな浜崎の言動に、松尾が「お願~い、死んで~」「ストローでホットコーヒー飲んで~」など独特の言い回しで不幸を願うツッコミを入れるスタイルがヒットして一度はブレーク。08年には当時のM―1参加資格ギリギリの結成10年で決勝進出を果たした。

 その大舞台で味わった最下位の悪夢。かねてツッコミの内容が「不適切だ」と苦情が寄せられていたこともあって、徐々に観客の笑いは減少。11年の東日本大震災を機に「どう見ても“死んで”と言える空気じゃなかった」と“不謹慎ツッコミ”の封印を決意。しゃべくり漫才に近い現在のスタイルにシフトチェンジした。

 劇場での寄席や営業を続けながら「一回行きかけてダメだった人たち…みたいな。(観客の)“もういいよ”ムードは感じた」と明かす。19年の闇営業騒動では浜崎が無期限謹慎処分となるなど逆風は続いた。

 再浮上の兆しが見えたのは2年前。大阪・なんばグランド花月(NGK)の楽屋に落語家の桂文珍(75)が訪れ「面白かったんで、エールを送りに来ました」と一言。笑いに厳しい大御所の言葉に浜崎は「めちゃくちゃうれしかった。凄く自信になりました」と胸を張る。関係者が「年月を経て人柄が出るようになった。肩の力が抜けてベテランらしい漫才ができている」と評価する。千原ジュニア(50)や博多華丸(54)ら「いろんな方からハッパをかけていただくようになった」と周囲の注目度は増していった。

 「THE SECOND」は、結成16年以上の漫才師がセカンドチャンスをつかむべく競う賞レース。松尾は「ファーストチャンスの散り方が一番鮮やかだった僕らこそ“THE SECOND”」と意気込む。16年前の悪夢を吹き飛ばし、生まれ変わった2人が文字通り2度目のチャンスをガッチリつかむ。

 ◇ザ・パンチ ボケのパンチ浜崎(43)と、ツッコミのノーパンチ松尾(43)の2人組。吉本興業所属。ともに東京都出身。高校時代の同級生で、在学中にコンビ結成。「M―1」は01年の第1回から出場。05年に準決勝、ラストイヤーの08年に決勝進出した。

 ≪1対1のタイマン≫「THE SECOND~漫才トーナメント~」は5月18日に、予選を勝ち上がった8組がしのぎを削るグランプリファイナルが行われる。1対1のタイマンで、熾烈(しれつ)なネタバトルを行い、トーナメント形式で優勝者を決定。フジテレビ系で生放送される。昨年初開催。優勝賞金は1000万円。司会は東野幸治。昨年はギャロップが優勝した。

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