【ジャパンC】ペリエ「凱旋門賞馬の強さお見せする」
2012年11月20日 06:00
競馬
――あらためて凱旋門賞優勝おめでとう。
ペリエ ありがとう。日本のファンには申し訳なかったが、こういうことが起こるのも、また競馬だね。
――ソレミアは凱旋門賞の直前、ヴェルメイユ賞に出走。スミヨンが乗って3着に敗れていた。
窮屈な位置での競馬になっていた。スムーズな競馬ができれば、もっと差は詰まったと思う。ただ、凱旋門賞は(勝ち馬)シャレータ以外にも、優秀な馬がたくさんいた。勝てるという自信を持っていたわけではない。
――勝てるとは思っていなかった?
そういう意味じゃない。ソレミアは重馬場が得意な馬。大一番直前の1週間、毎日のように雨が降った。その時にはチャンスが出てきたかな?って思った。
――前日(10月6日)も終日雨だった。
土曜の馬場を見た時、かなりのチャンスだと感じた。ソレミアがソフトな馬場が大好きなだけでなく、他の馬が苦労するかもと思った。そうなれば勝てるかなと。
――大好きな軟らかい馬場を選ぶように、道中はイン。
内枠(6番)だったからね。脚を取られることもなかったので、無理に外へ持っていくことは考えなかった。
――終始、好位で立ち回った。
ロンシャンの2400メートルは、とにかくじっくり乗ることが大切。無理に動いたり、慌てて上がっていけば、最後に苦しくなる。
――直線を向くと、外から一気にオルフェーヴルがかわしていった。
あ、やっぱりオルフェーヴルは強いな、って思ったね(笑い)。
――凱旋門賞の前には何度も、オルフェーヴルが勝つだろう、と言っていた。
そう。本当にそう思っていた(笑い)。日本競馬のレベルの高さは分かっているし、その中で3冠馬になった馬だから、世界で通用するのは当然だと考えていた。
――しかし、差し返してみせた。
オルフェーヴルが内にササりながら失速したと分かった時、こちらはまだ手応えがあった。逆転を信じて必死に追ったよ。
――さて、今回のジャパンC。東京の馬場はロンシャンよりも明らかに硬い。
硬い馬場が日本馬にとってアドバンテージになることは重々承知。ソレミアがひと雨欲しいことも事実。でも、戦う限りは勝つつもりで臨む。
――凱旋門賞後、ソレミアにはまたがった?
12日の調教で騎乗した。凱旋門賞前に乗った時と同程度のコンディションにあると感じた。状態は良さそう。
――2年ぶり(10年ジャパンC=ティモス15着以来)の日本での騎乗になる。
日本で乗るのは僕もとても楽しみ。ファンの皆さんに凱旋門賞馬の強さをお見せできるよう、精いっぱいの騎乗をします。
◆オリビエ・ペリエ 1973年1月12日、仏中西部マイエンヌ県生まれの39歳。地元のポニー競馬で活躍し、シャンティイの競馬学校へ。91年仏最優秀見習騎手。94年ヤングジョッキーズワールドチャンピオンシップで初来日。以後、短期免許で来日多数。00年フェブラリーS(ウイングアロー)で日本G1初制覇。05年香港マイル(ハットトリック)など、日仏だけでなく世界を舞台に活躍。今年の凱旋門賞をソレミアで制し、通算4勝(歴代最多タイ)。日本では2288戦379勝、重賞39勝。