【フェブラリーS】“105年の悲願”カフジテイク軽々12秒4
2017年02月16日 05:30
競馬
重賞初制覇を飾った根岸Sから中2週。前走が完勝だっただけに劇的な上積みはいらない。順調ならそれで十分だ。昨秋のグリーンチャンネルCでオープン初V。短期間で急激に成長したように見えるが、湯窪師は「馬体は大きくは変わらない。東京に使ったのがよかった」と分析する。
津村が「コーナーで少しトモ(後肢)を流す」と話すようにコーナーで器用に加速するタイプではなく、直線を向いてから一気に伸びる。東京ダートの直線は501・6メートル。京都(直線329・1メートル)や阪神(同352・7メートル)ではトップスピードに乗ったところがゴールだったのが、東京ではそこからまだ100メートル以上ある。東京4戦は全て上がり3F34秒台と芝並みの切れ味を披露。最大の武器が最も生きる舞台なのは間違いない。
グリーンチャンネルCが初コンビだった津村は「末脚が凄いなと。あの感覚は僕の中では初めて」とほれ込んだ。根岸Sは福永に手綱を譲ったが、その福永の負傷離脱で騎乗機会が巡ってきた。G1・21度目の挑戦で共同会見出席は初めて。「チャンスをもらえてめちゃくちゃうれしかった」とコンビ復活を喜んだ。
オーナーの加藤守氏は馬主歴53年目。騎手として21年で141勝を挙げ調教師として開業17年目の湯窪師、デビュー14年目の津村ともどもG1初制覇がかかる。3人合わせて105年目の大チャンス。これを悲願と言わずして何を悲願と言う。「このチャンスを生かせるかどうかで、これからの僕のジョッキー人生が変わるというつもりで臨みたい」と意気込む津村。「期待と不安が半々。追い込み型なので心臓に悪いが何とか頑張ってほしい」と穏やかに笑う師。この思い届け、剛脚よ届け!