【中京新馬戦】ヴィルシーナ初子ブラヴァス 武豊と“最強”初戦
2018年07月06日 05:30
競馬
「立ち姿が凄くいいね。母には似てなくて、キンカメが出ている感じ。間違いなく能力はあるよ」
1週前はCWコース併走で6F80秒8〜1F11秒9をマークした。3馬身先行したルタンデュボヌール(当時4歳500万、6月30日に500万勝ち)が馬なりだったのに対し、こちらは動かされていたが、半馬身差まで追い詰めたのは値打ち。この時期の2歳馬としては間違いなく水準以上の動きだったが、手綱を取った武豊は期待が大きいからこそ、辛口なコメントも残した。
「良血馬だし、馬っぷりもいいから、当然期待しています。ただ、まだピリッとしていないから、新馬向きかどうかは…。お母さんも調教ではそんなに走らなかったみたいだね。前向きな気性だし、実戦で変わってくれるといいですね」
この血統を知り尽くすトレーナーも見解は同じだ。
「元々、初戦から走る血統じゃないからね。ヴィルシーナこそ新馬を勝っているけど、(母のきょうだいの)シュヴァルグランもヴィブロスも負けている。仕上がりはいいけど、秋ぐらいにはグンと良くなるんじゃないかな」
仮に初陣Vを逃したとしても、トレーナーの“クラシック級”の評価は揺るがないだろう。ただ、それでも世代屈指のポテンシャルを思えば、“うれしい誤算”を期待したくなる。その走りから目が離せない。
≪馬名「ヴ」で上昇≫佐々木オーナーの所有馬は馬名に「ヴ」を入れてから成績が上昇カーブを描いた。最初はプレジャーマジン、マジンプロスパーなどプロ野球時代のニックネーム「大魔神」から名付けられていたが、タレントの榎本加奈子夫人のアドバイスで「ヴ」が入るようになった。すると、ヴィルシーナ(13、14年ヴィクトリアM)、ヴィブロス(16年秋華賞、17年ドバイターフ)、シュヴァルグラン(17年ジャパンC)とG1馬が次々に誕生した。