田辺 地元・福島で通算1000勝達成だ!あと4勝「とてつもなく大きな意味がある」
2021年07月02日 05:30
競馬
夏の福島は、いつだって田辺が中心。19年は名物3歳重賞のラジオNIKKEI賞(ブレイキングドーン)を制し、18、20年は開催リーディングを獲得している。本人は「特別な意識はない」と笑うが、結果が“地元効果”を物語る。今もスタンドの復旧工事が続いているため無観客での開催となるが、「残念だけど、今はネットも普及していろんな形で競馬を見られますから、ぜひ応援していただきたい」と呼び掛ける。
先週は4勝の固め打ちに成功し、JRA通算の勝利数を996まで積み重ねた。開幕週にいきなり記録達成の可能性も十分にある。「“地元の福島で決めたいですか?”とよく聞かれるけど、自分としてはもっとスムーズに春に決めておきたかった。ただ、1000という数字はとてつもなく大きな意味がある。何年か前の僕には想像できなかった数字。100勝単位で区切りのセレモニーを受けてきたけど、正直ピンと来ていなかった。でも1000勝はひと区切りついたなと感じる」
土日合わせて6頭がスタンバイ。ラジオNIKKEI賞で初コンビを組むヴェイルネビュラには2週連続で追い切りに騎乗して特徴をつかんだ。「レースはスタート次第だが開幕週の福島なので、あまり後ろからの競馬はしたくない。ただ、位置取りにこだわり過ぎても良くない。いい馬なのでチャンスはある」。勝手知ったる地元で、今夏もファンを魅了する美技を見せる。
◇田辺 裕信(たなべ・ひろのぶ)1984年(昭59)2月12日生まれ、福島県二本松市出身の37歳。02年デビュー。14年フェブラリーSを16頭立て16番人気コパノリッキーで制しG1初制覇。JRA通算1万1694戦996勝(重賞35勝)。1メートル63、52キロ。