【中山記念】影も踏ませず パンサラッサ 重賞2勝目 大逃走V

2022年02月28日 05:30

競馬

【中山記念】影も踏ませず パンサラッサ 重賞2勝目 大逃走V
レースを制したパンサラッサ(左端)=撮影・郡司 修 Photo By スポニチ
 影すら踏めない逃走劇。春の中山開幕を飾る古馬G2「第96回中山記念」は2番人気パンサラッサが快勝。サイレンススズカの98年中山記念より速いペースを刻んで重賞2勝目を手にした。
 パンサラッサが刻んだ前半1000メートルは57秒6!!驚がくのラップが表示されると、中山競馬場にどよめきが広がる。サイレンススズカが98年に刻んだ58秒0より0秒4も速い。さすがに速すぎるか。しかし、苦しそうなのは後続の方だ。レース後、吉田豊は「こういう自分の競馬ができたら強い。この馬のペースだったし、本当に強かったと思う」と興奮を隠さなかった。

 押して押してハナへ。2F目から11秒2、11秒3、11秒1…と容赦ないラップを刻んで行く。抵抗していた好位勢は3コーナーでギブアップ。2番手以下との差がみるみる広がる。後方で脚をためた追い込み勢が直線で伸びるも、もう遅い。最後は流して2着カラテを2馬身半振り切った。吉田豊は「1、2コーナーで遅くすることはできたけど、みんなに脚を使わせる逃げをしようと。リードがあったので(中山の)坂も大丈夫だろうと思った」と会心のレースを振り返った。

 過去、中山芝1800メートルを前半57秒台で逃げ切った馬はなし。同タイムで逃げた04年ローエングリンも3着に沈んだ。吉田豊は「今日は返し馬からしっかりしていたし、ゲートも大丈夫だった」と心身の成長を強調。サウジアラビアから見守った矢作師も「道悪が得意だと思っていたけど、こういう速い馬場で勝てたのがうれしい」と新たな強さを喜んだ。

 気になる次走。師は「フランスを考えていたけど、こういう馬場をこなせればドバイ(3月26日、メイダン)も考えたい。招待を待つか大阪杯(4月3日、阪神)に行くか」と説明した。レース後のツイッターでは「令和のツインターボ」がトレンド入り。ガムシャラに逃げ続けるその先に、レジェンド逃げ馬たちの背中が見えてくる。

 パンサラッサ 父ロードカナロア 母ミスペンバリー(母の父モンジュー)17年3月1日生まれ 牡5歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・広尾レース 生産者・北海道新ひだか町の木村秀則氏 戦績19戦5勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億9248万円 馬名の由来はかつて地球に存在した唯一の海、父名(海の神)より連想。

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