【プロキオンS】ゲンパチルシファー 6歳夏の重賞初制覇、川田好判断で押し切る

2022年07月11日 05:25

競馬

【プロキオンS】ゲンパチルシファー 6歳夏の重賞初制覇、川田好判断で押し切る
<小倉11R・プロキオンS>差し切って重賞初制覇を果たした川田騎乗のゲンパチルシファー=左端(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 小倉のダート決戦「第27回プロキオンS」は直線しぶとく脚を使ったゲンパチルシファーが半馬身差V。6歳夏に初タイトルをつかんだ。
 聖奈で盛り上がる夏もいいが、やはり小倉を熱くするのは川田だ。名手に導かれたゲンパチルシファーが6歳にして重賞初制覇。全ては川田の読み通り、狙い通りだった。前でエアアルマス、メイショウウズマサ、トップウイナーが激しい先行争いを演じる。好スタートを切りながら先行争いから身を引き、中団の内へ。この判断が巧みだった。傍観者となった川田は馬と呼吸を合わせ、タイミングをうかがう。3コーナー過ぎから馬の行く気に任せ、早めに仕掛けられたのは充実ぶりを確信したから。「背中に成長を感じました。重賞を獲るのにふさわしい馬だなと。これなら早めに押し切る競馬をしようと。最後までしっかり脚を使って勝ち切ってくれました」。20年1月の小倉城特別1着以来、2年半ぶりに騎乗した相棒は見違えるほど力をつけていた。4コーナーを先頭で回ると手綱をしごき、ゴールを駆け抜けた。

 勝った瞬間、歓喜の声を上げた佐々木師は川田のさばきを絶賛する。

 「1コーナーの入りから素晴らしい。さすが川田君と言うしかない。ズブい面がある馬だけど最後まで持たせてくれた。(馬と)フィーリングが合うんだろう」

 今後に関しては「ノープラン」と指揮官は笑う。タップダンスシチーやアーネストリー、キズナなどのG1制覇を含むJRA重賞通算50勝を「よくここまで勝ってこられた」と振り返ったが「記録なんかどうでもいい。今は馬を勝たせたいと思うだけ」と淡々と話す。名手と名伯楽。2人の思いが初タイトルという形で結実した。

 ◆ゲンパチルシファー 父トゥザグローリー 母ラブリイステラ(母の父クロフネ)16年3月30日生まれ 牡6歳 栗東・佐々木厩舎所属 馬主・平野武志氏 生産者・北海道浦河町のカナイシスタッド 戦績29戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億5953万円。馬名の由来は冠名+明けの明星(ラテン語)。

 【プロキオンSアラカルト】

 ☆川田 プロキオンSは14回目の騎乗で初勝利。JRA重賞はNHKマイルC(ダノンスコーピオン)に続き、今年6勝目で通算114勝目。

 ☆佐々木師 プロキオンSは2頭目の出走で初勝利。JRA重賞は昨年のマーメイドS(シャムロックヒル)以来で通算50勝目。JRA重賞通算50勝は史上29人目で現役10人目。 

 ☆血統 トゥザグローリー産駒は初出走で初勝利。JRA重賞は昨年の東京新聞杯(カラテ)以来、通算2勝目。

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