【紫苑S】スタニングローズ 雪辱の秋へ!先行策で重賞2勝目、瑠星「次はもっと良くなる」

2022年09月11日 05:00

競馬

【紫苑S】スタニングローズ 雪辱の秋へ!先行策で重賞2勝目、瑠星「次はもっと良くなる」
紫苑Sを制した坂井騎乗のスタニングローズ(右手前)(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 秋の中山開幕を飾る秋華賞トライアル・G3「第7回紫苑S」が行われ、坂井瑠星(25)騎乗の1番人気スタニングローズが優勝。3月のフラワーC以来2度目の重賞制覇となった。秋華賞(10月16日、阪神)ではオークスで後じんを拝したスターズオンアースに再度挑戦する。なお、2着サウンドビバーチェ、3着ライラックまでが本番の優先出走権を手にした。
 人気を背負う桃帽2騎が並んで4角に入ってくる。共にオークスから14キロ増の488キロ。牡馬顔負けの迫力ある馬体が310メートルの直線を目いっぱい使って、壮絶な叩き合いを演じた。決着がついたのはゴール寸前。懸命に逃げ粘るサウンドビバーチェを、スタニングローズが首差ねじ伏せた。

 プラン通りの先行策。スタニングローズ騎乗の坂井は「馬場を考慮し、ある程度の位置を取りたいと考えていた」とスタート直後に相棒を大外枠から先団へ誘導。当然、前に馬はいないが人馬はピタッと折り合った。2月のこぶし賞(1着)以来のタッグで「折り合いに進境を感じて“良くなっているな”と思いながら乗っていた。数字が示す通りに体もどっしりして心身ともに成長していた」と手綱から進化を感じ取っていたという。

 その成長力の源泉は日本が誇る名血にある。フランスから輸入された繁殖牝馬ローザネイに端を発するバラ一族。ロゼカラー、ローズバド、ローズキングダム――。スタニングローズは日本競馬の歴史を彩ってきた名門の直系にあたる。ノーザンファーム出身の高野師は「自分が勤務していた頃はローザネイと(フサイチコンコルドやアンライバルドを出産した)バレークイーンが牧場の二枚看板。まさかローザネイの直系が、自分の管理馬として重賞を勝つなんて…。うれしすぎます」と満面の笑みを浮かべた。

 コンビ継続で向かう本番はオークスで敗れたスターズオンアースへの雪辱戦となる。鞍上が「次はもっと良くなる」と言えば、指揮官も「肉体が一般論の牝馬とは違う。馬体の維持を心配しなくていいし、オークスで2着に頑張ってくれたことで馬に対して揺るぎない信頼がある」と自信を隠さない。母ローザブランカが前哨戦敗戦(紫苑S6着)で出走かなわず、祖母ローズバドが2着、曽祖母ロゼカラーが3着に敗れた秋華賞。一族宿願のタイトルがすぐ手の届くところまできた。

 ◆スタニングローズ 父キングカメハメハ 母ローザブランカ(母の父クロフネ)19年1月18日生まれ 牝3歳 栗東・高野厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績9戦4勝 総獲得賞金1億7250万2000円 馬名の由来は魅力的な薔薇(バラ)。

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