現2歳勝利数トップの清水久師 バレリーナとミシェラドラータで2歳重賞W獲りへ

2022年11月04日 05:28

競馬

現2歳勝利数トップの清水久師 バレリーナとミシェラドラータで2歳重賞W獲りへ
今年度キャリアハイの成績を収める清水久師 Photo By スポニチ
 土曜は2歳重賞が2鞍。ここはキャリアハイを更新、調教師リーディングも視界に入る清水久詞師(50)に注目だ。今年のJRA2歳戦で最多10勝。豊富な手駒から「第27回ファンタジーS」にバレリーナ、「第58回京王杯2歳S」にミシェラドラータを送り込む。
 勝利の秘けつはチームワーク。清水久師は今年45勝で矢作師(48勝)に次いで全国2位。先週は土曜阪神で3勝をマークし、キャリアハイの昨年42勝を早くも上回った。同師は「この仕事は僕一人ではできない。勝利数はスタッフ全員が丁寧に一生懸命、頑張ってくれたおかげ。スタッフ同士の仲も良く、職場の雰囲気は凄くいいです」と笑みを浮かべた。

 ファンタジーSにバレリーナ、京王杯2歳Sにミシェラドラータを送り込む。6月4日にスタートした今年の2歳戦は【10・6・4・26】で勝率21・7%、連対率34・8%、複勝率43・5%。現2歳世代の勝利数は単独トップだ。

 外厩仕上げがトレンドになりつつある現代競馬。トレセン入厩後はサラッとした調整で済ませる厩舎が多い中、清水久厩舎は強めのトレーニングを施す。デビュー前からビシバシ鍛える。昔ながらの雰囲気が漂う。「僕の厩舎はハードと言われますが、大前提として競走馬は鍛えてナンボです。陸上選手と同じでアスリートなんです。生ぬるい調教では勝てない」

 ただ、一方的な根性論ではない。調教後のアフターケアには気を使う。「ささいなことにすぐ気付いてあげるのが僕らの仕事。毎朝、現場で馬を見て脚元をチェック。その積み重ねです」。厳しく接する裏には、こまめな愛情がある。

 ファンタジーSのバレリーナは小倉芝1200メートルで初陣Vを飾った。連闘で挑んだ小倉2歳Sは0秒1差2着。清水久師は「賞金を加算できたのは大きかったし重賞でも楽しみ」と自信の口ぶり。京王杯2歳Sのミシェラドラータは函館2歳S11着、サウジアラビアRC7着に続く3度目の重賞チャレンジ。「追い切りの動きが良く、いい状態で臨める」。今年、節目の50歳を迎えたトレーナー。2歳ダブル重賞獲りを目指す。

 《キタサンブラック産駒 イクイノックスV祝福》清水久師はG17勝馬キタサンブラックを管理したことでも知られる。初年度産駒イクイノックスが先週の天皇賞・秋を勝ち、産駒G1初制覇&同レース父子制覇を果たした。清水久師は「厩舎は違うけど応援していたし、勝ってくれて素直にうれしかった」。現在、清水久厩舎に所属するキタサンブラック産駒は先月の秋華賞で16着のブライトオンベイスを含め11頭。「産駒はおとなしく手がかからないイメージ。種牡馬として早く結果が出て、先々が楽しみ」と今後の活躍に期待を寄せた。

 ◇清水 久詞(しみず・ひさし)1972年(昭47)7月4日生まれ、大阪市城東区出身の50歳。中学時代は長距離ランナーとして陸上部で活躍。97年7月、栗東・浜田光正厩舎厩務員。調教厩務員、調教助手を務め、98年桜花賞、秋華賞、00年エリザベス女王杯を制したファレノプシスを担当。09年に調教師免許を取得。JRA通算4438戦358勝(うち重賞22勝)。

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