【宝塚記念】イクイノックス貫禄!これが世界一の走り 自己最速ラスト1F11秒3
2023年06月22日 05:30
競馬
前走のドバイシーマクラシックは衝撃的な勝ち方だった。キャリア7戦目で初めて逃げの手に出て、直線はノーステッキで3馬身半差の圧勝。競走馬の能力を示す上で客観的な指標となるロンジンワールドベストホースランキングはレーティング129ポンドで単独首位に立った。指揮官は「慣れない環境で勝てたことは評価したい。馬もスタッフも頑張ってくれました。世界一、幸せな調教師だなと毎日実感しながら、仕事ができています」と目尻を下げた。
凱旋レースとなるサマーグランプリは初の関西遠征。いかに態勢を整えるか。「前走は国内でやってきたプロセスとは違ったので、疲れを取るのにも時間がかかりましたし、去年の秋にホームで競馬を使っていた時に少しでも近づけていけるように」と意識し、そのために選択したのが栗東滞在だった。当週の長距離輸送や精神面への影響を考慮し、調整を続けた。美浦を離れても週を追うごとに環境になじみ「不確定要素が彼の中でなくなってきたことで、エネルギーが前に前に、という変化が出てきています」。日々の調教にしても、集中力が増したことで明らかに気配が上向いている。
ファン投票は歴代最多の21万6379票を獲得し、堂々1位。「非常に重たい数字。軽々しく言葉を発することは難しいです」と気を引き締めた。レースが近づくにつれ、強まるプレッシャー。世界中のホースマン、ファンがパフォーマンスに注目している。国内外でG1・3連勝中。天才と評された昨年の年度代表馬が無双ロードを突き進む。