【エリザベス女王杯】ブレイディヴェーグ 馬なりCWラスト11秒3の好時計!ルメール「自信ある」
2023年11月09日 05:30
競馬
叔母にG12勝ミッキークイーンがいる良血。デビュー前から評判は高く、ルメールは「G1級の素晴らしいポテンシャルを持っている」と絶賛する。だが昨年8月の新馬戦(2着)後に左前脚第1指骨剥離骨折が判明。それから半年後の未勝利戦で復帰し6馬身差で初勝利を飾ったものの、今度は右前脚第1指骨剥離骨折で再び戦線離脱。決して順風満帆な道のりではない。
時間の経過とともに少しずつ体質は強化され、6月の復帰戦はノーステッキで3馬身半差V。陣営は大事に育ててきた。美浦を離れ、栗東調整の前走ローズSはスタートで後手に回ったが上がり3F最速の脚で2着。鞍上は「いいスタートを切っていれば、結果は分からなかった。瞬発力が一番の武器です」と全く悲観していない。
牝馬3冠最終戦・秋華賞の優先出走権を獲得したが中3週のタイトなローテを見送り、エリザベス女王杯を選択。長距離輸送のリスクを避けて2度目の栗東滞在。前走時より環境になじむのが早かった。宮田師は「前回は毛ヅヤがさえず夏バテかなと思える感じだったが、今回は体の張り、毛ヅヤはいい」と胸を張る。
名手ルメールは今年の牝馬3冠全てで手綱を取ったハーパーではなく、こちらに騎乗。「まだ重賞を勝っていないけど今回、勝つ自信はあります」と確かな手応えを感じている。2度の骨折を乗り越え、ようやくたどり着いた大舞台。キャリア5戦目で古馬G1を勝てば、イクイノックス(昨年の天皇賞・秋)に並ぶ最少キャリアVとなる。本格化はまだ先。それでも底知れぬポテンシャルを秘める彼女なら、頂点まで一気に駆け上がるシーンも十分に想像できる。
《今秋のルメール》秋G1シリーズは名手ルメールが絶好調だ。仏G1凱旋門賞は日本馬スルーセブンシーズで4着と健闘し、秋華賞はハーパーで3着。菊花賞をドゥレッツァ、天皇賞・秋をイクイノックスで2週連続Vを飾ると、4日の米BCクラシックではデルマソトガケを華麗な手綱さばきで2着に導いた。ルメールは「リズムはいい。エリ女も!」と国内G13連勝へ闘志を燃やしている。