大勝も“ハリルの理想”に遠く…フィジカル面「まだ20%向上する」
2015年06月12日 07:09
サッカー
大勝後の会見で、ハリルホジッチ監督から思わぬ言葉が飛び出した。就任から3連勝は72年の長沼健氏以来43年ぶり史上2人目の快挙。シュート数20対3と内容でも圧倒したが「まだまだ私の理想には遠い。もっとできると思うので、もっと厳しくしたい。特にフィジカル面は、まだ20%は向上する」と語気を強めた。
8日からの全体合宿に先駆け、1日から欧州組によるトレーニングを実施。連日の2部練習で走り込みを行うなど厳しい練習を課したが、今後はさらに過酷なプログラムを組む方針を打ち出した。
アジア杯4強のイラクを寄せ付けなかった。前半に本田、槙野、岡崎が得点を重ねると、後半には途中出場の原口がダメ押し弾を決めて采配も的中。16日のアジア2次予選シンガポール戦に向け、本田、香川、宇佐美を後半21分に途中交代させて温存する余裕も見せた。
就任から言い続ける球際の強さ、縦への速い攻撃を選手が遂行。「攻撃の組み立てを抜本的に変えた。3、4人目の動きだし、1、2タッチを要求し、選手はよくやってくれた」と称えた上で「満足するのではなく、もっと向上するトライが必要」と気を引き締めた。
合宿期間以外も手を抜くことはない。対外試合のなかった4、5月も連日、日本協会の監督室にこもり、W杯アジア予選の準備に時間を割いた。監督室の壁はホワイトボードになっており、気付いたことは即座にメモ。壁一面に重要事項が殴り書きされている一方で、物は少なく机の上や棚は常に整頓されている。
関係者から「できるビジネスマンのよう」と称される“仕事の虫”は「W杯予選への良い準備になった。勝利を続けたいが、この先負けることもあるかもしれない。負けた時の彼らの反応も見てみたい」と言った。どこまでもサディスティックにチームを鍛え上げる。
≪43年ぶり就任初戦から3連勝≫ ハリルホジッチ監督は初陣から3連勝。歴代の日本代表監督で就任後の国際Aマッチの初戦から3連勝は63年長沼健(第1次)72年長沼健(第2次)に次いで43年ぶり3度目。また、3試合の合計ゴールが2、5、4の計11得点。初戦から3戦目で2桁ゴールに到達は63年長沼(4、4、5=13点)72年長沼(4、5、5=計14点)76年二宮寛(5、6、2=計13点)に次いで39年ぶり4度目だ。3連勝、2桁ゴールともにJ創設の93年以降(オフト監督以降)では初めて。16日のW杯予選・シンガポール戦では史上初の就任初戦から4連勝が懸かる。
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