本田 遅攻もあるぞ!ハリル流でダメなら“オレ流”だ
2015年09月01日 05:30
サッカー
例を挙げれば、0―0で終わった6月のシンガポール戦だ。再三のチャンスを仕留められずに攻め急げば急ぐほど、プレーの精度は低下していった。縦に入れたパスはDFに引っかかり、23本のシュートも決定的な一撃はなかった。「決めないといけない雰囲気になってくればくるほど悪循環になるのが今までの流れ」。本田もピッチ上で感じ取っていた。だからこそ、腹をくくる。「1つひねって、わざとテンポを変えるプレーもやりたい」。この日の帰国時にはアルマーニ社製のネービーカラーのスーツで登場。求心力の高い本田が、ピッチ内外で我流を貫く。
結果にも飢えている。欧州組が招集されなかった東アジア杯は2分け1敗と勝利を挙げられなかった。「結果を出せていないことへの危機感がある。それをいい結果に結びつけないと。日本代表は結果を残し続けないといけない。自ら結果を出すべくプレーしていかないといけない」。現在国際Aマッチ通算29得点の本田は、節目となる30得点も視野に入れる。
トップ下としての活躍が期待されたACミランでは直近のエンポリ戦(29日)で出場機会は訪れなかった。3番手にはじき出された格好だが、焦る必要性をみじんも感じていない。「1試合外れただけ。それはインザーギ、シードルフの時もあった。何ら状況は変わっていない」と言い切った。「(調子は)非常にいい。ピッチ上で皆さんに見せられると思う」。速攻と遅攻。ハリルホジッチ監督の理想と現実をうまく折り合わせ、日本代表の新たな形を自らが示す。