ACミラン止まらぬ没落 総額308億円大型補強も低迷する理由
2017年10月24日 11:20
サッカー
昨年4月に就任した中国人新オーナーの下、今夏に大型補強を敢行。ファッソーネCEOは「2億3000万ユーロ(約308億円)以上を費やした」と明かし「欧州CL出場権を確保できなければ失敗」と4位以上を目標に掲げていたが、11位にまで転落。本田が在籍していた昨季の9節時点は3位で、財政難だった1年前よりも成績は悪化している。
原因は新戦力の不調だ。最も期待を裏切っているのがユベントスから移籍金4200万ユーロ(約56億3000万円)で加入したボヌッチ。ジェノア戦の前半25分に相手選手を肘打ちして一発退場。ローマ戦はジェコ、ミラノダービーはイカルディを止められず3連敗の“戦犯”となった。またポルトから移籍金3800万ユーロ(約50億9000万円)で獲得したポルトガル代表FWアンドレ・シウバはリーグ4試合無得点。本田から10番を引き継いだ前レバークーゼンのトルコ代表MFチャルハノールもセリエA初挑戦で、本領を発揮できずにいる。
指揮官の“迷走”も批判の的。試合ごとに選手を入れ替えていては、新顔が多いチームの連係は育たない。9月中旬から布陣を4―3―3から3―5―2に変更。ジェノア戦は3―4―2―1を採用した。MFボナベントゥーラは「昨季は連係ができていた。それを崩して新選手を入れるのだから簡単にはいかない」と語った。さらにモンテッラ監督とミラベッリ強化部長の確執報道も浮上。同部長が「監督に与えられる時間には限りがある」と公言する中、今週の連戦が2年目指揮官にとって天王山となりそうだ。