本田から強奪だ!香川 8カ月ぶり先発トップ下「恐れはない」

2018年06月12日 05:30

サッカー

本田から強奪だ!香川 8カ月ぶり先発トップ下「恐れはない」
いざ8カ月ぶり先発!練習で軽快な動きを見せる香川(左)(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【国際親善試合   日本―パラグアイ ( 2018年6月12日    インスブルック )】 日本代表は12日(日本時間同日午後10時5分)、オーストリアのインスブルックでパラグアイとの親善試合に臨む。W杯ロシア大会前最後の一戦に、MF香川真司(29=ドルトムント)が8カ月ぶりに国際Aマッチで先発することが濃厚。スイス戦で不調だったMF本田圭佑(31=パチューカ)に代わり、トップ下のポジションをつかむことができるか。開き直りの境地で、どん底にいる日本代表を奇跡のV字回復に導く。 【日本代表メンバー  日程&結果
 背番号10としての自負はある。その一方で、批判に傷つき繊細になったこともある。メトロノームのように揺れ動いていた心の針は、過去最大級の“重圧”をかけられて一気に振りきれた。W杯前最後の試合。香川の肝は据わった。冒頭15分だけ公開された最終調整ではトップ下のポジションに入ったもよう。軽快な動きでパラグアイ戦への準備を進めた。

 「失うものはない。何を言われても、もう言われ切ったと思う。チームも個人も。僕はそこに恐れはない。逆に上に変えていくだけ。選手が信じてやれるか。それを僕が体現したい」

 日本代表に注ぐ声はかつてないほど厳しい。欧州組を招集した試合は7戦連続白星がない。8日(日本時間9日)のスイス戦は決定機さえつくり出せずに0―2で完敗した。選手は改善へ向け議論を重ねているが、世間の批判は高まる一方だ。

 W杯初戦のコロンビア戦に向け、最後の調整となるパラグアイ戦。香川は17年10月のキリン杯ニュージーランド戦以来、約8カ月ぶりに先発する可能性が高い。ポジションはトップ下。本田から定位置を奪うために、そして攻撃を活性化させ日本代表をV字回復させる役割は明確だ。「最後はバイタル(エリア=MFとDFの間のスペース)に入ったらリスクを冒さないといけない。何かリズムを変えないと」

 守備でも役割は自覚している。スイス戦では1トップの大迫だけが激しくプレスをかけ続けて2列目以降の選手が続かず、大迫の攻撃への余力が残らない状況になった。「相手が嫌がるプレスをかけないといけないし、そのスイッチは俺と岡ちゃん(岡崎)で入れていきたい」と誰よりも汗をかくつもりだ。

 実は日本代表が欧州組を招集した試合で7戦未勝利の間、ハリルホジッチ前監督に冷遇されたこともあり、一度も先発がなかった。「結果を出さないと真司にポジションを獲られる」と本田は漏らしたが、8カ月ぶりの先発は香川が本田に代わって日本の救世主となれるチャンスでもある。批判に傷ついては立ち上がり、また傷ついたかつての揺れ動く姿はもうない。「前向きで、本当に楽しみ」。振りきれた香川の大逆襲が始まる。

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