倉田安治氏 “サッカー大国”目指す中国で充実の日々「厳しく孤独だが、自由」
2019年12月28日 12:35
サッカー
文化や教育方針の違う異国での指導で、倉田氏は「ものの考え方を植え付けたり引き出したりすること」を最優先した。個人戦術やシステム論よりも「主体性(自主性、向上心、勝利への意志)」「行動規範(努力、規律、団結)」「心構え(謙虚さ、勇気、自信)」など精神面を重視。18歳以上の選手には「自分以外のために力を注ぐこと」「客観的に自分を見つめる力」「困難に意味や価値を見出す力」なども意識させた。
もちろん技術や状況判断への働きかけもおろそかにはしていない。特に状況判断においては数的優位性、空間的優位性、個の質的優位性を見極める能力を伸ばすことに注力。5レーン理論、可変システム、ポジショナルプレーなどの最先端指導も取り入れている。
スペイン人、ポルトガル人、ブラジル人、中国人のスタッフの中、日本人は監督を務める倉田氏しかいない。「多様性があって面白い。ぶつかる事も多いが、そこから肩を組んで進んでいける。外国人として働くのは評価も厳しく孤独だが、自由です」と充実した日々を過ごしている。
南野(リバプール)、乾(エイバル)、久保建英(レアル・マドリード)ら多くの選手が欧州で活躍するが、欧州4大リーグで指揮を執った日本人はいない。アジアではタイ代表の西野朗氏らが活躍しているが、倉田氏のように各カテゴリーで実績を残している指導者は少ない。異国で結果を出し続ける事は想像以上にタフな仕事。倉田氏のような存在が増えていくことが、日本の指導者の底上げにつながる。
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