【J通訳が皆伝する英会話術「Jリーガーからのヒント」<1>】2歳児を観察しよう

2020年05月25日 05:00

サッカー

【J通訳が皆伝する英会話術「Jリーガーからのヒント」<1>】2歳児を観察しよう
ジョージ赤阪(illustration by BASHI) Photo By 提供写真
 こんにちは。大久保嘉人や中村俊輔らJリーガーから“ジョージ”の愛称で親しまれている、J2磐田の通訳です。新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅で過ごす時間が増えていると思います。僕はJの舞台で6カ国語を使い、21年間通訳を務めてきました。今回はおうち時間を生かして、僕と一緒に常識とはひと味違う習得法を試してみませんか?聞き手は英語が苦手な東京・門前仲町OLさん。皆さん一緒に学びましょう!
 OL(以下O) まず英語はどう勉強したらいいでしょう。

 ジョージ(以下ジ) 始め方は皆さん迷いますよね。そこで初回のテーマは「英語脳を作ろう&2歳児を観察しよう」です。

 O どういうことでしょうか。

 ジ 日本人がなぜ英語を話せないのか。英語を学ぶのに障害となっているのは、日本語で考えて英語を学んでいるからなんです。あなたの身の回りに2歳児がいたらよく観察してください。

 O 2歳児を?

 ジ はい。ぶつぶつ日本語で独り言を言いながら遊んでいるでしょ?両親とも「待ってー」とか簡単なやりとりができる。実は語学学者によると、2歳児の語彙(ごい)数は300語。これは中学一年生終了時に習得している英語の語彙(ごい)数と同じ。つまり、中1の語彙で、あなたは十分英語で物事を考えることができるんです。

 O 意外!

 ジ でしょ。2歳の時はあなたも初めて学ぶ日本語を自然に日本語で考えていた。何歳になってもできるんです。だからもっと楽に、簡単なことでいいから日本語を忘れて英語だけで考える癖をつけてもらいたい。それにね、間違えたっていいんです。実は…

 O なんでしょう?

 ジ 英語が母国語の人だって、文法は間違える。

 O 本当ですか?

 ジ 16年まで磐田にいた元イングランド代表FWジェイ(現札幌)はイングランド生まれのバリバリネーティブ。僕はジェイから美しい英語表現をたくさん教えてもらいました。そんな彼でも、うっかり「He have(正解はhas)」と言い間違えたのを聞いたことがある。

 O ええ!

 ジ 日本人だって日本語を間違えるでしょ。あなたが文法や言い方の間違えを心配する必要はないんでんですよ。

 O 安心してきました…。

 ジ 日本語と英語は言葉のルーツが違う。ルーツが違うと文法の構造や語順も違う。だからこそ英語を学ぶ時は「イングリッシュ・ブレーン(=英語脳)」に切り替えた方がいいんです。

 O へえ。

 ジ 最初は家事や運動をしながらでも、2歳児みたいに簡単な言葉で独り言でいいから、日本語を忘れて英語だけで考える癖をぜひつけてみてください。そうすれば殻を破ってメキメキ上達できますよ、きっと!

 O 自分にもできそうに思えてきました。

 ◆ジョージ赤阪(じょーじ・あかさか) 99年から磐田の通訳を務める埼玉出身の53歳。日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、韓国語を操る。現在フランス語も習得中。これまで約30人の通訳を担当。
 ※全6編で、30日まで毎日配信。

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