マルカ紙記者が久保の来季展望を特別寄稿 久保 スペイン1部で証明した確かな才能と未来への可能性
2020年07月14日 05:50
サッカー
マジョルカへのレンタルは本人の意向から決まった側面が強く、レアルから勧めたわけではなかった。それでも久保は、スペイン1部で通用する力がすでにあることを証明してしまった。ジダン監督が、今季プレシーズンに見込んだ通りの才能を示したのだった。
来季、久保がマジョルカでプレーすることはないが、レアルに戻ることもない。レンタル移籍先はこれから数週間のうちに、レアル内部で決められる。久保のレンタルを望むクラブは数多いが、スペイン国外からも届いている。その中には、欧州チャンピオンズリーグ(CL)の優勝候補とされるクラブもあるが、レアルはそこまで乗り気ではない。理由の一つに挙げられるのが、久保のスペイン国籍取得である。
日本人の彼がスペイン人になるのはとても困難で、10年間、継続的にスペインに住み続ける必要がある。久保本人の意思がどうなのかは分からないが、そうした事情もあり、レアルはスペインのクラブに貸し出すことを優先している。理想的なのは、欧州カップ戦に出場するスペインのクラブに貸し出すことだ。欧州CLが最たる希望ではあるが、セビリアや地元のライバルAマドリードにレンタルさせることには否定的。最も気に入っている選択肢は(ノルウェー代表MF)エデゴールのレンタルが成功したRソシエダードで、ヘタフェ、ビリャレアルも候補に挙がっている。以上の3クラブとは、すでにコンタクトを取っている。
◆ミゲル・アンヘル・ララ 1970年生まれ、マドリード出身。スペインの主要スポーツ紙マルカに1996年から勤務。スペイン代表、Rマドリード担当としてスペイン国内外で精力的に取材をこなす。