鹿島 今季初完封で再出発1勝 相馬新監督 準備期間3日で“らしさ”植え付けた
2021年04月18日 05:30
サッカー
失いかけていた鹿島の「伝統」を吹き込んだ。わずか3日間の準備期間で、指揮官が1番に伝えたのが「現実を見よう」。国内最多20冠を誇る常勝軍団も、16年を最後に国内タイトルから遠ざかっている。黄金期を知るOBとして相馬監督は「はいつくばって勝っていたんだ」と、薄れていた伝統の勝利にこだわる姿勢を説いた。
この日は大卒ルーキーのDF常本が猛プレスから右CKを獲得。DF永戸のクロスに、ニアへ飛び出したDF町田が頭で合わせて先制点を奪った。町田は「なんとしても、勝ちたい気持ちで戦った」。プライドはかなぐり捨て、雨中で泥にまみれながら体を張ってゴールを死守。本来の鹿島“らしさ”を取り戻し、今季リーグ初の完封勝利をつかんだ。
それでも、まだ1勝だ。相馬監督は表情を引き締めながら言った。「今日も含めて(残り)30試合あるので、何かを起こせないわけでは決してない。現実を見て、ここからがスタート。全部が勝てるとは思ってはいけない。目の前の一試合一試合を出し切りたい」。巻き返しへの第一歩を刻んだ。(清藤 駿太)
◆徳島・ポヤトス監督 悲しい。でも負けに値する試合だったかといえば違う。自分たちのやりたいことはできた。(初采配は黒星。新型コロナウイルスの影響で来日が大幅に遅れ、15日にチーム合流)