U24堂安“黄金の右”だ 左だけじゃない!逆足で2発 背番「10」背負って以降3戦4発けん引
2021年07月13日 05:30
サッカー
常々、金メダル獲得を公言。その言葉通り、背番号10を背負って以降は3戦4発と若き森保ジャパンのけん引役となっている。「あそこで馬力のあるゴールを出せたのは自分でも驚きだし、成長を感じている。(本大会では)“ここぞ”の時で決める選手が必要だし、嗅覚を研ぎ澄ませていた」。同じ中米の“仮想メキシコ”に押し込まれる時間帯が長くなった後半の得点は、苦しいチームを救う貴重な一発だった。
長年、積んできた努力が結実しつつある。キャリアの分岐点になったのはG大阪に所属していた16年オフ。当時監督を務めていた長谷川健太氏(現FC東京監督)から短距離陸上でバルセロナ五輪出場経験のあるフィジカルトレーナー杉本龍勇氏を紹介された時だ。
「前傾姿勢になっている時は視野が狭いし、ボールを失うシーンが多くなる。それを変えたいと要望した」
走り方や姿勢改善などに着手。そしてヘッドアップするフォームを身に付けたことで、相手DFを見ながらドリブルやパスを選択できるようになった。「疲れた時の姿勢は課題」と口にするものの、それは昨季ブンデスリーガ第6位のドリブル成功率に表れている。この日も得点だけではなく、ドリブルやパスで何度も好機を演出。トップ下、右サイドで攻撃陣を操った。
五輪本大会初戦・南アフリカ戦まで残り9日。次戦・親善試合スペイン戦は本大会前ラストの一戦となる。凄みを増しつつある背番号10がV候補をも撃破し、金メダルロードを加速させていく。