森保J負の連鎖止まらない…日本代表の“心臓”遠藤が脳振とう救急搬送 23日ドイツ戦ぶっつけ本番も

2022年11月10日 04:30

サッカー

森保J負の連鎖止まらない…日本代表の“心臓”遠藤が脳振とう救急搬送 23日ドイツ戦ぶっつけ本番も
ヘルタ戦の後半、負傷し担架で運ばれるシュツットガルトの遠藤 Photo By 共同
 森保ジャパンの負の連鎖が止まらない。W杯出場を懸けたアジア最終予選でフィールド選手最長出場を誇った遠藤航(29=シュツットガルト)が8日のヘルタ戦で相手選手と交錯して頭を強打し途中交代し、救急車で搬送された。脳振とうと診断され、W杯前最後の親善試合となる17日のカナダ戦は欠場濃厚。森保一監督が率いた21年東京五輪でもオーバーエージ枠で出場するなど、代えの利かない日本の“心臓”が初戦の23日ドイツ戦でぶっつけ本番となる可能性が出てきた。
 W杯開幕まで2週間を切ったタイミングで、ケガ人続出の森保ジャパンに新たな試練が訪れた。後半32分、遠藤が相手FKの浮き球を頭で処理しようとした瞬間だった。相手選手の頭は右側頭部に入り、ピッチに倒れた。選手が体を横に向けてすぐさま気道を確保。一時的に意識を失ったもようで、そのまま起き上がることなく5分後に担架で運び出された。

 クラブは公式SNSで「ピッチ上では意識を失っていたが、救急車で反応があった」と発信。9日には、公式サイトで「脳振とうの疑いで1日入院し、9日に退院する。幸いにも合併症はない」とし、12日の試合は欠場することを明かした。日本協会の反町技術委員長も「脳や頭蓋骨の損傷はなく、出血もない、いわゆる脳振とう」と説明した。

 遠藤はドイツ1部で2年連続デュエル王となったように、対人の強さを武器に攻撃の芽をつぶし、前線へも鋭いパスを供給する攻守の要。東京五輪にも出場し、シビアな戦いを強いられたアジア最終予選ではフィールド選手で最も長くピッチに立ち続けた“心臓”だ。

 今後、クラブと連携することになるが、日本協会では脳振とうからの復帰プログラムで6段階踏むことを定めており、各段階では最低1日を費やす。順調にいけば6日目に復帰だが、症状が出た場合は24時間の休息が必要となる。かつて前田大然は試合後に脳振とうと診断された7日後に練習合流。その2日後の試合に復帰した例はあるものの、反町技術委員長は「(移動などで)あまり動かすといけないというのもある」と合流が遅れる可能性を示唆しており、17日のカナダ戦は欠場が濃厚だ。23日の初戦ドイツ戦についても「ノーインフォメーション」と言及した。出場できたとしてもぶっつけ本番。しかも、いきなりの強豪との一戦でどこまで持ち味を発揮できるか。森保ジャパンの浮沈は、遠藤の回復状態にかかっている。

 ≪近年の日本代表選手の脳震とう≫▽DF長友佑都 16年10月7日、W杯ロシア大会アジア最終予選期間の練習中に接触プレーで頭を強打。検査で脳振とうと診断され、11日オーストラリア戦は出場不可となり離脱した。

 ▽GK中村航輔 18年5月20日、W杯ロシア大会前のリーグ戦の接触プレーで頭から落下。脳振とうと頸椎(けいつい)捻挫で病院に搬送されるも、24日には代表合宿に合流。31日発表の本大会メンバーに選出された。

 ▽FW前田大然(五輪代表) 21年7月3日、東京五輪前のリーグ戦で交代後、脳振とうと診断された。復帰プログラムを終えて10日に代表合宿に完全合流し、12日の親善試合ホンジュラス戦に途中出場した。

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