ポルトガル・Cロナ 涙でW杯に別れ…“最後の挑戦”悲願ならず 後半途中出場も

2022年12月12日 05:05

サッカー

ポルトガル・Cロナ 涙でW杯に別れ…“最後の挑戦”悲願ならず 後半途中出場も
<モロッコ・ポルトガル>試合に敗れ、泣きながらピッチを後にするポルトガル代表C・ロナウド(AP) Photo By AP
 【FIFAワールドカップカタール大会 準々決勝   ポルトガル0-1モロッコ ( 2022年12月10日    アルスママ競技場 )】 敗戦を告げる笛が無情に響いた。C・ロナウドはピッチにひざまずき顔を覆った。足早に引き揚げると、通路で涙があふれた。うつむいて目頭を押さえ、控室に入った。
 2試合連続のベンチスタート。0―1の後半6分からキャプテンマークを巻いてピッチに立ち、前線でチャンスを待った。後半38分にはポストプレーでジョアンフェリックスのシュートをお膳立て。後半アディショナルタイムには縦パスを追ってDFラインの背後に抜け出し、右足ダイレクトで決定的なシュートを放った。だが、強く低い弾道は相手GKの好守に阻まれた。

 初出場した06年ドイツ大会からポルトガルのエースとして輝きを放ち続けた。37歳で迎えた5度目の舞台は違った。1次リーグ初戦のガーナ戦で史上初の5大会連続得点を記録したものの、その後は無得点。決勝トーナメント1回戦のスイス戦は先発を外れた。

 世界最優秀選手賞「バロンドール」を5度受賞した男のプライドは深く傷ついた。サントス監督に「それがいい考えだと思いますか?」と不満げに尋ねたというが、代役のラモスがハットトリックを達成する皮肉な結果に終わった。

 それでも、屈辱的なスーパーサブの役割を引き受けたのはトロフィーを抱くためだった。4年後は41歳。年齢を考えれば今回が最後の挑戦になる可能性が高い。開幕前のインタビューでは今大会で優勝した場合「100%引退する」と語るなど特別な決意で臨んでいた希代のスーパースターが、失意の中、無言で大会を去った。

 【Cロナの過去のW杯】☆06年ドイツ大会(4位)欧州予選で7得点と活躍し、21歳でW杯デビュー。1次リーグ・イラン戦のPKで初得点。イングランドとの準々決勝でFWルーニーの退場処分直後にウインクをしたとして物議を醸した。

 ☆10年南アフリカ大会(16強)25歳で主将を務め、全4試合にフル出場。大勝した北朝鮮戦でチーム6点目を決めた。決勝トーナメント1回戦でスペインに敗れ、カメラマンにつばを吐き批判された。

 ☆14年ブラジル大会(1次リーグ敗退)29歳。1次L第3戦のガーナ戦で決勝弾も及ばず敗退。頭部右側にジグザグのラインを入れた髪形が、脳の手術を受けたスペイン人の男の子に向けたものではと話題に。

 ☆18年ロシア大会(16強)1次L初戦のスペイン戦で史上4人目の4大会連続得点、33歳で史上最年長ハットトリック。3点目は鋭く落ちる直接FKで、GKは一歩も動けなかった。

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