【Jトピ~データで読み解く】浦和 ショルツの“キャリー”で幻惑
2023年04月26日 06:00
サッカー
その持ち味は、1メートル89の長身から想像しづらい軽やかな持ち上がりにある。トラップした地点から次のプレー地点まで20メートル以上移動したボールキープを示す「キャリー」で、ショルツは同僚のMF大久保と並び、今季リーグ最多の17回試みて全て成功。昨季も試行65回、成功63回とも同じく最多だった。
今月15日の札幌戦で挙げた今季2得点目が象徴的だった。0―0の後半23分、相手の縦パスを後方から飛び出したショルツがセンターサークル中央付近でカットし、そのままスルスルと前進。右に開いたMF関根にボールを預けるとゴール前に駆け上がり、ワンツーのクロスに左足を合わせて先制。4―1での快勝を引き寄せた。
普段は堅実なプレーに徹する。今季パス661本はコンビを組む新加入のDFホイブラーテンに次ぎリーグ2番目で、同成功589本は最も多い。一方で、相手に1対1で仕掛ける「ドリブル」は0回。キャリー上位の選手はドリブルも多い傾向がある中で、正面に相手がいれば無理をせず、安全につなぐことを優先している。
アジア王者奪回を目指すACL、その後は再びリーグ戦と過密日程が続く。厳しい戦いの中で、攻守で積極性と確実性を併せ持つショルツの存在がクローズアップされそうだ。(データ提供・データスタジアム)