浦和OBの永井雄一郎氏「埼スタの力を信じろ!」 ACL決勝第2戦へエール

2023年05月06日 04:35

サッカー

浦和OBの永井雄一郎氏「埼スタの力を信じろ!」 ACL決勝第2戦へエール
埼スタの声援を力に変えて、3度目の優勝を目指せ Photo By スポニチ
 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝は6日、浦和が埼玉スタジアムにアルヒラル(サウジアラビア)を迎えて第2戦が行われる。敵地での第1戦は1―1で、勝てば文句なしで優勝。17年以来、3度目の頂点が懸かる大一番に向け、初優勝した07年大会で貴重なゴールを決めた浦和OBの永井雄一郎氏(44=KONOSU CITY FC選手兼監督)がエールを送った。
 1―1で埼玉に戻ってこられたのは、いい結果です。ACLはアウェーゴールがあるため、第2戦でスコアが動かずに時計が進めば焦るのはアルヒラル。球際や走力などベースの部分で最後まで戦い続けることはもちろん重要ですが、精神面でいかに上回れるか。時間帯や試合の流れを見て、相手が嫌がることは何かを察知してやり続けられるか。

 第1戦でアルヒラルは浦和の守備を崩しきれなかったが、ゲームをコントロールできた感覚があるはず。埼スタでもボールを保持して、押し込んだ中でどう得点するかを考えているでしょう。なので、第1戦の後半のように守備ラインを少し高くし、簡単に前進させないようにすることが大切。ビルドアップで引っかけられる怖さを早い段階で植え付けられれば、優位に試合を進められます。

 たとえ先制点を奪われても浮足だってはいけません。だって、決戦の舞台は埼スタですからね。ホームでは、選手たちは普段以上の力が出る。それを信じて「追いつけばまだイーブンだよね」と余裕を持って挑んでほしいです。先日、ツボ(元日本代表DF、浦和OBの坪井慶介氏)と話す機会があったのですが「これで負けたら帰れないなと思っていた」って(笑い)。その全てが味方で、いいプレーをすればリアクションがあるし、うまくいっていなければ背中を押してくれる。楽しんでほしいですね。

 自分は幸運にも優勝した07年の決勝戦でゴールを決めることができ、大会MVPも受賞しました。ただ、第1戦では左からシュートを打ち、ポストに嫌われて外しているんです。でも、それが手応えにつながった。いい感覚はあり、「得点できるだろう」とホームに戻ってきた。「チャンスがあったら小細工せずに振り抜こう」と決めていて、その思い切りの良さが先制点を生みました。

 選手たちにプレッシャーをかけるようですが、優勝しないと何も残りません。07年も初優勝を飾ったからこそ、今でも人々の記憶に残っている。準優勝とは天と地ほど差があるんです。だからこそ、絶対に勝ってほしい。もしかしたら、この勝利がクラブの今後を左右するかもしれない。Jリーグの中での浦和の立ち位置や、アジアの中での立ち位置を決めるかもしれない。勇気を与えてくれるサポーターの声援を受けて、3度目の栄冠に輝けると信じています。

 ◇永井 雄一郎(ながい・ゆういちろう)1979年(昭54)2月14日生まれ、東京都出身の44歳。三菱養和SCから97年に浦和入り。07年のACLでは決勝で得点するなど活躍し、大会MVPを獲得した。清水、横浜FC、群馬などを経て今季からKONOSU CITY FCで選手兼任監督。日本代表では国際Aマッチ通算4試合1得点。1メートル84、75キロ。

 ▽07年ACL決勝 敵地イランでのセパハンとの第1戦はMFポンテがアウェーゴールを決めて1―1の引き分け。埼スタでの第2戦は、前半22分にFW永井が相手の最終ラインの裏に抜け出し、強烈な右足のシュートを放ち先制点を決めた。後半26分にはMF阿部が追加点。浦和は初の決勝で、日本勢として初めてのアジア制覇を成し遂げた。

おすすめテーマ

2023年05月06日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム