神戸の“ダイヤモンド”前川 父の古巣を完封で「感謝を表現できた」 開始13秒にスーパーセーブ
2023年05月14日 06:00
サッカー
「あの瞬間は冷静に対応できた。驚き」。そう振り返ったのは試合開始13秒だ。左サイドから広島MF川村に決定的な左足シュートを放たれた。だが左足一本でスーパーセーブ。ピンチをしのぐと、1点リードの後半29分にフリーで打たれたFW鮎川のヘッドも冷静に対処した。「GKは得点を取ることはできない。でも1―0とか大事な局面で止めれば、流れを引き寄せることができる」と胸を張った。
今節は各地で30周年記念スペシャルマッチが組まれている。父・和也さんは広島や日本代表で活躍したGK。2―1で勝利した93年5月16日の市原(現J2千葉)戦では、広島の守護神としてピッチに君臨した。父を追うように、黛也は中学3年時にGK転向。「継続は力」と後押ししてもらい、近所の公園で猛特訓を受けるなどしてプロの舞台にたどり着いた。
「歴史を積み上げてきた人たちのおかげでプレーができている。感謝を表現できた」
21年3月にはJリーグ発足後初となる父子2代での日本代表入りも果たした。そしてリーグ初優勝を目指す今季は全試合でフル出場を続ける。リーグ最少失点で、最後尾から首位チームを支えている。名前の由来はダイヤモンド。光り輝く宝石のように存在感を示し、神戸の新しい歴史をつくる。 (飯間 健)
◇前川 黛也(まえかわ・だいや)1994年(平6)9月8日生まれ、広島市出身の28歳。大分U―12、広島ジュニア、同ジュニアユース、広島皆実高、関大を経て17年に神戸加入。J1通算77試合出場。21年3月に初の日本代表入り。1メートル91、86キロ。利き足は右。
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