マンC 悲願CL初制覇 グアルディオラ監督、異なるクラブで史上初3冠「こうなる運命だった」

2023年06月12日 03:50

サッカー

マンC 悲願CL初制覇 グアルディオラ監督、異なるクラブで史上初3冠「こうなる運命だった」
<インテル・ミラノVSマンチェスターC>CL初制覇に歓喜するイレブン(AP) Photo By AP
 【欧州チャンピオンズリーグ決勝   マンチェスター・シティー1―0インテル・ミラノ ( 2023年6月10日    トルコ・イスタンブール )】 マンチェスター・シティーが10日、イスタンブールで行われた決勝でインテル・ミラノを1―0で下し、悲願の初優勝を果たした。後半23分にスペイン代表MFロドリ(26)が決勝点を挙げ、イングランドでは98~99年のマンチェスター・ユナイテッド以来の主要3冠。就任7年目のジョゼップ・グアルディオラ監督(52)はバルセロナを率いた08~09年以来の3冠で、異なるクラブでの達成は史上初の快挙となった。
 CKからのヘディングシュートをGKエデルソンが好セーブでしのぐと、終了の笛が響いた。シュート数で7―14とされた相手の猛反撃をしのぎ、ついに勝ち取った頂点の座。グアルディオラ監督は「苦しんだ。負けてもおかしくなかった。過去の我々は恵まれていなかったけど、時には運も必要だ」と息をついた。

 プレミアリーグとFA杯を制し、圧倒的に有利と言われた中で苦戦を強いられた。タイトな守備に公式戦52戦52発のハーランドが封じられ、デブルイネが右太腿裏を痛めて前半36分に退くアクシデント。公式戦10得点28アシストの司令塔はチェルシーに敗れた2年前の決勝でも鼻骨骨折などで交代。イヤなムードがピッチに漂った。

 そんな状況で豊富な経験値を誇るイレブンが踏ん張った。本職センターバックの4人が並んだ最終ラインがピンチを防ぎ、ボールを持つ攻撃時は右サイドバックのストーンズが中盤で組み立てに参加する可変システムが力を発揮。得点時は後半21分から97秒にわたって敵陣でボールを支配した。相手が触ってもすぐに取り戻す中でロドリがこぼれ球に走り込んで右足で決勝点。守備でも輝いたボランチは「生涯で最も重要なゴール」と笑った。

 UAEの投資グループによる08年の買収から総額15億ポンド(約2600億円)以上を投じた末のCL初制覇に「こうなる運命だった」と胸を張ったグアルディオラ監督だが、就任から実現までに7年を要した。それほど難しいタイトルだったが、終わりではない。「CLを制して消えるチームもある。そうはならないように」。初優勝を踏み台にさらなる飛躍を見据えた。

 ▽マンチェスター・シティー 1880年に前身のクラブが創設され1894年から現名称。今季はプレミアリーグで3季連続9度目、FA杯で4季ぶり7度目の優勝。本拠地はエティハド・スタジアム。08年にクラブを買収したUAEの投資グループはシティー・フットボール・グループを創設。保有するマンチェスターCを筆頭に世界中のクラブと提携し、現在はJ1横浜など13クラブが参加。

 ≪08~09年バルサに続いて≫グアルディオラ監督は08~09年にバルセロナで欧州CL、スペイン1部、スペイン国王杯を制しており史上初めて2クラブで主要3冠を達成した。CL優勝3回は4人目。最多4回は昨季Rマドリードで記録を更新したアンチェロッティ監督、優勝3回は15~16年からRマドリードで3連覇のジダン氏ら。

 ≪主要3冠10チーム目≫欧州チャンピオンズ杯を含めた主要3冠は延べ10チーム目。初めて達成したのは66~67年セルティックでこの時はリーグ杯を含めた唯一の4冠。バルセロナとBミュンヘンは2回達成している。

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