【データスタジアム】キング復権!鎌田の全方向パス 右へ左へゴールの起点に

2023年06月22日 05:30

サッカー

【データスタジアム】キング復権!鎌田の全方向パス 右へ左へゴールの起点に
ペルー戦の前半、パスを出す鎌田(撮影・西海 健太郎) Photo By スポニチ
 【国際親善試合   日本4ー1ペルー ( 2023年6月20日    パナスタ )】 【ペルー戦分析】FIFAランク20位の日本は20日に同21位と実力差のないペルーと対戦し、4―1で快勝した。基本布陣は6―0で大勝した15日エルサルバドル戦と同じ4―3―3。2列目のインサイドハーフ右で先発した鎌田が広い視野を生かした全方向パスで、勝利の立役者となった。
 日本が誇る両ウイング、三笘と伊東の得点はともに鎌田を経由した。前半37分に右後方からのパスを絶妙なトラップから左前方に送り、三笘が決めてアシストを記録。後半18分には相手のクリアミスをワンタッチで左の三笘に送り、伊東のゴールの起点となった。

 鎌田のパス受け回数はチーム最多の40回。自身のパス成功は35本で、方向別は前方に6本、右方向10本、左方向11本、後方8本。自陣からの組み立て時にはポスト役として短く後方に落とすパスも。出どころが右側に偏らず、ピッチの全方位にパスを送った。

 第1次森保ジャパンが同じ布陣を敷いた時期、田中の台頭もあり、鎌田はファーストチョイスにならなかった。その鎌田が躍動した背景には、インサイドハーフの相方が巧みにバランスを取った点がある。前半は旗手、後半は守田が遠藤の近くまで下がり、ダブルボランチに近い位置を取った。攻撃時には鎌田とやや時間差で遅れて敵陣進入。特に前述の2つの得点シーンを含むカウンター時は鎌田がトップ下のような形になり、プレーの選択肢が広がった。

 同じ位置で堂安が先発したエルサルバドル戦は、序盤に相手が1人退場し10人になったこともあり、同左で先発した旗手も積極的に攻撃参加した。そのため堂安は右寄りに位置取る場面が多く、自身から右方向へのパスは0本と対照的な数字が残った。

 鎌田に自由が与えられたことで、スピードのある両サイドのやりが最大限に生きた。鎌田は右の伊東に6本、左の三笘に5本のパスを供給。伊東はクロス10本、三笘はドリブル8回と、それぞれ得意なプレーを発揮した。日本の柔軟な陣形が、鎌田の持ち味を最大限に引き出したといえる。(記録課・矢吹 大祐)

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