アビスパに初タイトルをもたらした「シゲさん」の素顔

2023年11月04日 15:15

サッカー

アビスパに初タイトルをもたらした「シゲさん」の素顔 — 福岡・長谷部監督 Photo By スポニチ

【ルヴァン杯決勝福岡2－1浦和（ 2023年11月4日国立競技場）】アビスパ福岡に初タイトルをもたらしたのは選手からは「シゲさん」と慕われている長谷部茂利監督（52）。周囲が「モチベーター」と評されるように、言葉力がある。

　原点はサッカー部で主将を務めた桐蔭学園時代。当時は1学年に1300人ほどの学生がいたという。指揮官によると、学校のホールで「（生徒全員がいる前で）ひとこと、しゃべりなさいという時間があった」と振り返る。同級生にはしゃべりが達者で、笑いが取れるクラスメートがいた。「彼の日陰でしたけど。ときどきそういう役回りがサッカー部の主将としてあったので。そういうところでしゃべったりするとですね」と自然と言葉力に磨きがかかった。

　指導者のキャリアはJ1の神戸から。ユース年代から始めて、アシスタントコーチ、ヘッドコーチ、フィジカル面、分析担当など様々なポジションを任された。J2の千葉、水戸でも監督を務めた。「いろんなことを、トライしながら目を養ってきたので。それが今に至っている」と財産になっている。

　監督として心がけるのは、常に前向きな言葉で選手の背中を押すこと。「ゲームに挑むと言う言葉が好きですし。挑戦するとかね。そういう言葉が好きだから」と語った。

　練習場でゴミ拾いをするのがルーティン。

　「私にとっての仕事場ですから。博多の駅でゴミを拾っているとかではないので、そんなに取り上げないでください」と少し照れた姿が印象的だった。