JFA・田嶋会長が語った“二転三転”の背景 伊東の今後は「どう展開するか…ちゃんと見極めていきたい」
2024年02月02日 17:54
サッカー
田嶋会長との主なやりとりは以下の通り。
――伊東の今後について。
「まず最初は、この度、大変お騒がせしましてしまったことをお詫び申し上げます。結論から申し上げます。森保監督とも相談した結果、伊東選手はアジア杯を戦っている侍ブルーから離脱することとなった。昨日の日本時間の夕方に伊東選手の離脱についてご案内した。カタールで戦っているチームから連絡があり、選手からの熱い思いの中で、継続して戦いたいという気持ちがあったとは聞いていますが、我々としてはしっかりした情報を集めて議論していきたいということで、昨晩は一時的に離脱について延期したが、本日改めて検討することとした。本日、専門家弁護士の方、さまざまな方に入っていただきMTGを行い、現在の状況を考えると、チームを取り巻く環境が騒がしいことが続くことも想定される。サッカーに集中できる環境をJFAとしてしっかりつくる必要があるということで、伊東選手のコンディションを含めて考えた上で、JFAとして総合的に判断した。今回、離脱のご案内をした後、再検討するなど皆さんには二転三転したことをお詫び申し上げたい。しっかりとチームが戦える環境をつくるということで総合的に判断した」
――山本ナショナルチームダイレクター(ND)が現地では残す方向で調整すると言っていたが、結局離脱。どういう理由か。
「昨日の段階では選手たちの熱い本当に気持ちもあり、そして本人も仲間たちのサポートを得た上で、心身ともにアジア杯で戦える状況ではないのかと思った。本人とも話したら、しっかりと調整したいという気持ちも持っていた。ただ、取り巻く環境を今朝からずっとMTGしている中で彼のコンディションを含めて離脱させることが望ましいという判断にたどり着いた」
――スポンサーとか一般企業も敏感。その声は参考にしたか。
「全くゼロではない。ただ、こういう事件が起きて、お互いがいろんな情報を出しているわけで。そこも考慮し、そしてパートナーへの配慮をしたのも事実です」
――仮に残すとなった場合、JFAが性暴力に甘いというリスクもあった。それも考慮したか。
「伊東選手の案件とは全く関係なく、我々は組織として性暴力には全く反対の立場を取っている。この件について、今、我々が白黒言える立場にはないと思っている。それについての判断は、我々はそこは考慮していない。しっかりと全てのことを総合的に判断したということ」
――JFAの結論は選手、監督に伝えたか。その反応は。
「伊東選手と森保監督は話をしてくれた。私と森保監督も話した。それで納得して、この結論に至った。ついさきほど、カタールのドーハで山本NDから選手たちには説明している。その上で、選手たちは納得してくれたというふうに思っている。詳しい情報は聞いていないが、我々と差がない時間で説明したという情報が入ってきた」
――今後の伊東選手の代表活動について。
「今後、これがどう展開するかにもよると思う。それはちゃんと見極めていきたい」
――チームに与える影響と言っていた。サッカーに集中できるようにと。選手たちが伊東選手を残したいという思いより、残すことによる混乱とかマイナスが大きいと決断したのか。
「そういうことになります」
――話し合いはどういう人が参加したのか。
「もちろん我々、弁護士先生は複数人いるので、そういう先生方と個別に話した。そしてMTGにも入っていただき、もちろんズームで入った人もいた。本部長レベル、マーケティングも含め、私や宮本専務も入った上で話をしている。ほかにも事務局員が入っている」
――1回会議をやっただけでなく会長も個別に話した。
「はい。今日は朝からそういう時間だった」
――昨日出たリリースと大きく変わりはない。
「はい」
――ここまで検討されたもの。深夜6時間後に残す方針に転換した理由は?その決断は話しが会長にあった?
「ありました。こちらの、何時だったんだろう、1時か2時に。そこでミーティングをしました。そこでは、私も伊東選手とも話をしました。そこでしっかりと、自分はやりたいっていうことも、言ってくれたのも、確かです」
――会長が確認?
「はい、しました」
――それで一回、残すことで検討?
「検討するということで、今日また、朝からずっと話をしていました」
――現時点で、会長が思う二転三転した理由は?
「これはもう、やはりお騒がせしていることだとか、そういうことも含めて、トータルで考えたという風に、総合的に判断したということです」
――伊東選手と直接お話した中で、会長は100%でやれないと判断した?
「昨日の夜のところでは、かなり、その前のコンディションでは、心身、やっぱりこのアジアカップに臨むっていうのは100%充実しなければいけないというふうに思いました。で、昨日の深夜に話したところでは、自分もそこで仲間たちの強い気持ちもあったということで、自分もそこに入っていけるということも、聞いたのは事実です」
――その時点では問題ない?
「その時点では、再考しようじゃないかっていうことになったということです」
――追加招集は?
「追加招集はあるとは聞いていませんけど。加藤秀樹(大会規定でできない)」
――この決定に対して森保監督は何と言っていた?
「森保監督はやはり、専門家である方々、これはマーケティングであったり、弁護士さんであったり、そういう方たちの判断っていうのは尊重するっていうことは言ってくれました。多分、彼が一番、その、伊東選手のコンディションっていうのも分かってるんじゃないかと思います」
――このペルー戦の後にこういう問題が起きたのは、会長は活動期間中との認識?
「これについて言えば、我々はいち大人として、我々選手たちを扱っています。ですから、終わった後、しっかりと、解散をしっかりしています。そんな中で、選手たちが各自、どういうことをしているかっていうのは、私たちは、把握はしていません」
――今後の防止対策は?
「それについては、しっかりと考えていかなければいけないというふうに思ってますが、やはり選手一人一人、もうプロの選手として、しっかりとした自立したものだというふうに我々は思っていますし。ただこういうことがあったことが、もしかすると、選手たちには 1番、響くものになるかもしれません。ただ、しっかりとした教育っていうのはしていかなければいけないと思っています」
――チームに与える影響は?イラン戦へ。
「選手たちはやはり、伊東選手を同じそのチームメイトとして、仲間として一緒に戦いたいということで、また、さまざまな基準が国によっても違ったりはしますが、そういう気持ちで、伊東選手に対するものは持っていたというふうには思っています。そうですね。これがどの程度影響したかは分かりませんが、僕はもう今の選手たちって、本当にプロフェッショナルです。しっかりと切り替えて、明日の試合に臨んでくれると信じています」
――森保監督は世の中に勇気や元気を与える存在ではないとと言っている。
「確かに残念なことだというふうに思ってます。今後どういうふうになっていくのかっていうのは、僕らが分からないところで、今から進んでいくと思いますので、私たちの立場で、この個別なところについて申し上げることはできませんが、やはりこういうことがないように、我々はしていかなければいけないし、また、こういうことがあっても、この困難な時を乗り越えられるようなチームであってほしいというふうには思っています」
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