【蹴トピ】シャビ・アロンソ監督 来季はバイエルン?リバプール?レーバークーゼンで今季公式戦34戦不敗
2024年03月06日 06:00
サッカー
トップチームの指導歴は2年に満たないが、結果で価値を証明してきた。RソシエダードBなどの指揮官を経て、22年10月にレーバークーゼン監督に就任。開幕8戦で勝ち点5の17位に沈んでいたチームを守備から立て直し、攻守のバランスを修正して最終的に6位まで浮上させた。
昨季50%だったボール保持率を今季はリーグ2位の58%、オープンプレーでのパス成功率を84%から同1位の89・6%にまで高め、連動性が高い攻撃的なスタイルでさらに躍進した。2月にはBミュンヘンとの首位攻防戦に3―0で快勝。リーグ最少の16失点と同2位の61得点で、残り10戦となった3日現在で勝ち点差を10に広げ「チームのレベルは上がっている。良くない時の戦い方を学んで崩れなくなった」と手応えを口にする。
現役時代はスペイン代表で10年W杯、08年と12年欧州選手権連覇に貢献。知性あふれるプレーと正確無比な長短のパスで中盤の底から試合を支配して「ピッチの監督」と称された。リバプールにRマドリード、Bミュンヘンに在籍し、モウリーニョやアンチェロッティ、グアルディオラ各氏ら名将の指導を受けた。「学んだことが生きている。自分に権威があるとは感じない。尊敬する監督と過ごした時間の方が長い。その声を思い出すようにしているよ」。経験に裏打ちされた確かな戦術眼と指導力で、追い求められる監督に成長した。
今季開幕前にクラブとの契約を26年まで延長。ロルフェス・スポーツディレクターは指揮官の去就問題に「悩まされてはいないよ。成功の証だから」と話すが、簡単には退団を認めるつもりはない。
1993年のドイツ杯を最後にタイトルと無縁。その間にリーグ2位が5回、欧州チャンピオンズリーグ(CL)で準優勝1回、ドイツ杯も準優勝3回と頂点を逃し「ネバークーゼン」と皮肉られてきたクラブは首位のリーグ戦、4強のドイツ杯、16強の欧州リーグを視界に捉える。3冠を置き土産にステップアップを果たせるか。アロンソ監督の下でラストスパートに入る。
◇シャビ・アロンソ 1981年11月25日生まれ、スペイン・バスク州出身の42歳。Rソシエダードやバルセロナで活躍したペリコさんを父に持ち、Rソシエダードを経て04年にリバプール入り。09年にRマドリード、14年にBミュンヘン入りして17年に引退。スペイン代表では114試合16得点。RマドリードU―14、RソシエダードBの監督を経て22年10月からレーバークーゼンを指揮している。
≪ブライトン・デゼルビ監督 三笘とともにバルサ行き≫ イングランド・プレミアリーグでブライトンを率いるロベルト・デゼルビ監督(44)も人気が高い。バルセロナの後任候補オッズはアーセナルのミケル・アルテタ監督(41)と並ぶ1番人気。リバプールでは3番目、Bミュンヘンでも5番目と上位に名前が挙げられる。
「強豪が自分に関心を抱いていると聞くのは光栄。誇りに思うが、日々の仕事に集中しているよ」とデゼルビ監督。イタリア出身で現役時代の実績は乏しいが、ボール保持をベースにした戦術家として注目を集め、22年9月にブライトンの監督に就任した。三笘を先発起用してクラブ史上最高の6位フィニッシュで初の欧州カップ戦出場権を獲得。過密日程に苦しむ今季は3日現在でリーグ9位にとどまるが、リバプールのクロップ監督が「リーグで最も訓練されたチーム」と称えるなど高評価は変わらない。
バルセロナ行きが実現すれば、スペインのメディアで報じられている三笘獲りの動きが加速する可能性もある。その去就は日本でも注目を集めることになりそうだ。