【ルヴァン杯3回戦 富山1―1(PK5―4)神戸 ( 2024年5月22日 富山県総合運動公園陸上競技場 )】
J3勢で唯一、生き残った。山形、清水のJ2勢を撃破してきた富山が、今度はJ1王者・神戸に“ジャイアントキリング”。延長120分を戦い、最後はPK戦で勝利した小田切道治監督は「立ち上がりから臆することなく、チャレンジできた。相手を自由にさせない粘りある守備ができた」と選手をねぎらった。
指揮官の言葉を裏付けるパフォーマンスだった。試合開始からロングボールとハイプレスで主導権を奪取。前半19分に先制点を与えたが、それが前半45分間で唯一許したシュートだった。延長戦に入ると耐える時間帯が続いたが、GK田川知樹が決定的なヘッドをセーブするなど全員で体を張った。シュート数は神戸の7本に対して8本。守備一辺倒でつかんだ勝利ではないだけに、価値は高い。
PK戦の最後のキッカーとなった川上優樹は「僕たちは走り負けないように、気持ちに重きを置いて戦った」と胸を張った。そして本拠地に集まってくれた8223人のサポーターに向かって「ありがとう」と感謝し、手を2回叩いて「ヨッシャ!」と雄叫びをあげた。