塩谷氏 離党勧告処分に抗戦も 自民裏金事件 世耕氏も不穏な動き 党内に火種か?

2024年04月06日 04:45

社会

 自民党が派閥の裏金事件の関係議員を一斉処分してから一夜明けた5日、岸田文雄首相に対する党内の不満が一層拡大した。  処分基準が曖昧で、権力闘争の側面が指摘される状況。戒告処分を受けた安倍派の大塚拓衆院議員は「手続きに極めて強い不信感を持っている」と執行部への怒りを隠さない。同派中堅は「派閥のために必死にパーティー券をさばいたのにばかを見た」と憤慨した。  離党勧告に従った世耕弘成前参院幹事長は早速不穏な動きを見せた。  参院安倍派議員ら約30人の会合に顔を出し陳謝。一見しおらしい態度だが、重鎮は「岸田降ろしへの仕掛けじゃないか」とみた。  安倍派座長を務め、同じく離党勧告とされた塩谷立元文部科学相は会見で、再審査請求の是非を検討すると表明。「事実誤認の中で処分が下された。心外だ」と不満をあらわにし、首相処分が見送られたことに「どうして対象から外れたのか」と言及。「何かあったら社長の責任。公平にやるべきだ」とし、一斉処分の中身について「恣意(しい)的な部分もある」とまで話した。  訪米前の一斉処分で仕切り直しを狙った首相だが、世論の納得を得られないばかりか、党内に大きな火種を残すこととなった。

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