ワクワクGWスタートも…ドキドキ海外旅行 円安&物価高が直撃!米国仰天価格

2024年04月28日 04:40

社会

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初めてのゴールデンウイーク(GW)が27日に始まった。今年は30日から3日間休めば、最長10連休が可能。国際線が発着する各地の空港では、海外旅行客が出国レーンに長蛇の列をつくった。
 コロナ前の“GWの風物詩”が戻ってきた感があるが、5年前と劇的に変わったのが「円相場」だ。2019年4月26日の東京外国為替市場では1ドル=111円67~68銭だったが、26日のニューヨーク市場では一時1ドル=158円44銭となり、1990年5月以来、約34年ぶりの円安ドル高水準を付けた。この5年で約1・4倍も円が安くなったことになる。

 歴史的な円安は、海外旅行客を直撃。特に米国は物価高が続いており、円安と合わせてダブルパンチ。大手旅行代理店HISが発表したゴールデンウイークの海外旅行予約者数ランクで3位だったハワイ・ホノルルでは早くも、家族4人でレストランでランチを食べて2万8000円を超えた、という声もある。

 本土の人気の観光地、ニューヨークも円安の影響は深刻だ。移動の貴重な足となる地下鉄は、片道3・25ドル。日本円で515円になる。マンハッタンの高層ビル群を見下ろそうとエンパイアステートビルに行けば、最も高い展望スペースまで上れるチケットは1万2000円超え(大人料金)。安倍晋三元首相も訪れた有名ステーキ店エンパイア・ステーキハウスでディナーを食べれば、ステーキだけで2人分、約2万5000円。ここに消費税と地方税、さらにチップが加算されるので3万円超えは覚悟しないといけない。食費を少しでも削ろうとマクドナルドに行っても、ビッグマックが1個902円。日本ならパティ2倍でポテト、ドリンク付きのセットが買える金額だ。

 ペットボトル飲料やインスタント食品をスーツケースに詰め“自衛”する日本人旅行客もでてきた。週明け29日は日本が祝日で市場参加者が限られ、取引量が少ない中でさらに円安が進む可能性もある。このままいけば「首からカメラ」ならぬ「手に計算機」が、日本人海外旅行客の定番スタイルになるかもしれない。

 ≪金沢「兼六園」も≫各ターミナル駅は、帰省・国内旅行客で混雑した。東京駅の新幹線ホームでは、今年1月に生まれた長男を連れて兵庫県に帰省する東京都中央区の看護師岡村千穂さん(32)が「久しぶりに親と会えるので楽しみ」と笑顔を見せた。観光地もGW初日からにぎわった。1月の能登半島地震で被害が出た金沢市の国特別名勝「兼六園」では東京都杉並区の主婦藤倉聡子さん(58)が「地震の影響を気にしていたが行くことが支援につながるかなと思った」と話した。

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