ドローンスパイ行為で勝ち点6はく奪 五輪サッカー女子カナダ代表 相手NZの練習を偵察

2024年07月29日 04:45

社会

ドローンスパイ行為で勝ち点6はく奪 五輪サッカー女子カナダ代表 相手NZの練習を偵察
離脱したカナダ代表のプリーストマン監督(ロイター)
 パリ五輪に連覇を目指して出場しているサッカー女子のカナダ代表が27日、ドローンを飛ばして対戦相手の練習を偵察していたとして、国際サッカー連盟(FIFA)から勝ち点6を剥奪された。プリーストマン監督ら、スタッフ3人は1年間の資格停止処分となった。フェアプレーを掲げる五輪を舞台にしたスパイ行為。大きな代償を払うことになった。
 1次リーグA組のカナダは、初戦の相手であるニュージーランドがフランス東部サンテティエンヌで行っていた練習を、スタッフが飛ばしたドローンで無断撮影しようとした。こうした偵察は19、22日の2度に及んでいたとされ、ニュージーランド側が22日に通報。FIFAが調査を開始していた。その後、スタッフが現地当局に拘束される事態にも発展した。

 カナダ・オリンピック委員会は発覚を受けて謝罪。監督を離脱させるなどの措置を取ったが、収まることはなかった。FIFAはカナダサッカー協会の責任も問い、20万スイスフラン(約3500万円)の罰金を科した。

 カナダには以前からスパイ行為を続けてきた疑いがあり、地元メディアによると、初優勝した東京大会でも、初戦の相手だった日本代表の非公開練習を撮影していたという。

 監督の離脱を受け、コーチが指揮を執った25日の初戦は2―1で勝利し、勝ち点3を得ていたカナダ。処分により、一転マイナス3となった。1次リーグは4チームずつ3組のグループに分かれて対戦。各組上位2チームなどが準々決勝に進出する。カナダは厳しい状況に追い込まれた。

 五輪委も協会も、選手たちは一切関与していないと主張。ロイター通信によると、両者は剥奪処分に異議申し立てができるかどうか検討しているという。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2024年07月29日のニュース

【楽天】オススメアイテム