自民党総裁選 裏金議員の処遇が争点化 進次郎氏は曖昧な中身 総裁選で勝っても総選挙で負ける?

2024年09月07日 04:40

社会

自民党総裁選 裏金議員の処遇が争点化 進次郎氏は曖昧な中身 総裁選で勝っても総選挙で負ける?
小泉進次郎氏 Photo By スポニチ
 石破茂元幹事長と河野太郎デジタル相の出馬表明を受けて、一気に争点化した裏金議員の処遇。小泉進次郎氏は選挙で公認するかどうかは「新執行部で厳正に判断する」と表明した。
 石破氏は「選挙対策委員会で徹底的に議論を」と非公認をちらつかせ、河野氏は政治資金収支報告書への不記載相当額の返納を求めた。安倍派を中心に反発が広がり、石破氏はその後のテレビ番組で「(議論の対象は)全ての議員」とトーンダウンさせていた。

 非公認を打ち出すのではないかとの観測もあったが、小泉氏は公認条件として(1)説明責任(2)再発防止の取り組み――を基準にすると明言し、地方組織などの意見を踏まえ判断するとした。選挙で信任を得るまでは要職に起用しない考えも示した。改革を売りにする一方、石破、河野両氏より後退したとの印象を与えれば、生命線である党員票を減らしかねないことから、表現上は非公認の余地を残しつつ、曖昧な中身にしたと言えそうだ。

 しかし、「説明責任」は野党にとって格好の攻撃材料。不記載が確認された議員は衆参で計82人。うち70人以上が政治倫理審査会での弁明に応じておらず、衆院議員に限っても40人以上。弁明なくして説明責任を果たしたとは言い難く、公認段階で蒸し返されるのは必至だ。

 「逆風で情勢は極めて厳しい」という党選対関係者は「小泉氏の発言で当事者はより裏金色を強められ、選挙に弱い無関係議員も危機にひんする。総裁選に勝っても総選挙に負ける」と顔をしかめた。

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