米大統領選「信じられないほどの僅差」だが…懸念される20年の再現「トランプ氏一方的に勝利宣言」

2024年11月06日 05:30

社会

米大統領選「信じられないほどの僅差」だが…懸念される20年の再現「トランプ氏一方的に勝利宣言」
4日、米ペンシルベニア州で支持を訴えるハリス副大統領(左)とトランプ前大統領
 史上初の女性大統領を目指す民主党候補ハリス副大統領(60)と、返り咲きを狙う共和党候補トランプ前大統領(78)が大接戦を繰り広げている米大統領選の投票が、5日に始まった。勝敗を決する激戦7州で支持率が拮抗(きっこう)。開票は5日夜(日本時間6日朝)に始まり、郵便投票の開票に時間を要せば、勝者判明に数日かかる可能性もある。
 両候補は4日、7州のうち獲得を競う選挙人の割り当てが最も多く、両陣営が最重要視する東部ペンシルベニアでそれぞれ集会を開催。ハリス氏は「民主主義を守るため後戻りしない。未来と自由のための戦いだ」と強調し、民主主義の根幹を揺るがした議会襲撃事件で起訴されたトランプ氏を復権させてはならないと訴えた。トランプ氏は「ハリス氏に票を投じれば4年失敗が続く」と述べ、政権No・2としてインフレに無策だったと批判した。

 政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスによると、4日時点の激戦7州の支持率平均はハリス氏47・7%、トランプ氏48・5%。ワシントン・ポスト紙は「信じられないほどの僅差」と伝えた。

 こうした中、米国内で懸念されているのが、大勢判明前にトランプ氏が一方的に勝利宣言を行う「2020年の再現」だ。前回は大規模な不正を主張し、周辺などが相次いで選挙結果に対する異議を申し立て。翌年1月、バイデン大統領の勝利認定阻止を狙った支持者による議会襲撃事件につながった。

 トランプ氏は今回、すでにペンシルベニアなどでの演説やSNSで「これまで見たことのない不正」などと主張、刑事訴追まで求め始めている。ロイター通信によると、民主主義擁護団体からは「選挙結果を覆そうとする企ての種をまくことになる」と指摘する声が上がっており、今回も混乱は必至だ。

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