連覇へ首位発進!羽生 恐怖心に別れ「笑って終えられた」
2014年12月14日 05:30
フィギュアスケート
強いプリンスが帰ってきた。男子ショートプログラム(SP)で、日本男子初の連覇を狙うソチ五輪金メダリストの羽生結弦(ゆづる、20=ANA)が94・08点で首位。今季初めて4回転ジャンプを決めると終盤の連続ジャンプで転倒したが、今季世界最高得点をマークした。GP第3戦・中国杯の練習中に中国選手と激突し、頭部や左太腿を負傷。第6戦・NHK杯では4位に終わったが、復調をアピールした。町田樹(たつき、24=関大)は87・82点で2位、無良崇人(たかひと、23=HIROTA)は78・35点の6位だった。
演技を終える少し前から、羽生に笑みが浮かんでいた。11月8日の中国杯で中国選手と正面衝突。調整不足だったNHK杯を経て、ギリギリたどり着いた大舞台で好演技を披露した。「(体調など)考えずに集中できたのは幸せ。久しぶりに笑って終えられた」。94・08点は今季世界最高のスコア。「ちょっとビックリした」という20歳は、得点を確認するとオーサー・コーチと抱き合って喜んだ。
SPはショパンの「バラード第1番」。開始から約15秒、静止したままファンもジャッジも引き込み、プリンスがゆっくりと動きだす。冒頭、4回転トーループを完璧に着氷。今季初めて4回転を決めると、トリプルアクセル(3回転半)には高さと流れがあった。終盤の3回転ルッツ―3回転トーループで転倒し、「やっちまった」と振り返ったが、心を満たしたのは悔しさよりも「幸せ」だったという。「久しぶりに曲を感じながら滑れた。新たな一歩」。不安と恐怖心に別れを告げた2分50秒だった。
GPシリーズ最下位の6位でファイナル出場権を得たため、珍しい1番滑走だった。「小さい時のよう。ジュニア時代は多かったので自信を持ってできた」。羽生が滑る約3時間前、自身も09年に制したジュニアGPファイナルの男子が終了し、日本の宇野が優勝、山本が2位に入った。「新たなライバルができてうれしい。自分もしっかりしないと」。後輩の活躍に刺激を受け、リンクに立っていた。
2位の町田に6・26点差をつけ、13日(日本時間14日)のフリーを迎える。演技時間は4分30秒になるが、NHK杯後に国内で積んだ厳しい練習が自信になっている。「(SPでは)体力はあった。息切れする感じもほとんどなかった。練習で追い込んでも痛みが出ず、気持ち良く本番もできた」。日本男子初のファイナル連覇が、プリンスの完全復活を告げる。
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