群馬大・木村 初の国立大生V 世界選出場へ一歩リード
2015年06月20日 05:30
レスリング
9月の世界選手権(米国)の代表選考会を兼ねて行われ、女子55キロ級では群馬大の木村安里(あんり、20)が大会史上初の国立大生Vを飾った。決勝では昨年12月の全日本選手権決勝で敗れた菅原ひかり(22=至学館大)に3―1で辛勝。部員わずか2人と練習環境に恵まれない中で結果を出し、史上初となる国立大からの世界選手権代表入りに大きく前進した。
怖いものなしの強さで国立大レスラーが世界切符を手繰り寄せた。「試合前から思い切りやろうと思っていた」と開始直後に片足タックルを決めて先制。終盤は菅原の猛攻をしのぎ切って初のビッグタイトルを手にした。
「レスリングをやりながら教師も目指せる」と2つの目標を持って入学した群馬大。吉田沙保里らをOGに持つ名門の至学館大とは選手層が圧倒的に違う。部員は木村の他に男子部員が1人。社会人の卒業生も全て男子。OBが付き合ってくれる朝練でマット上の練習をこなし、午後はランニングやウエートに費やす。恵まれた練習環境ではなくとも「不安はない。至学館のような大きいところの選手の方がプレッシャーは大きいと思う」と伸び伸びと力を発揮した。
男子では73年にフリー48キロ級で茨城大出身の今野隆三が優勝しているが、現役国立大生の優勝は大会史上初めて。21日の理事会で決まる世界選手権代表争いは、5月のアジア選手権も制した木村が菅原を一歩リードした。世界の大舞台を見据えながら、木村は「優勝できるように思い切り頑張る」と笑顔で意気込んだ。
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