内村 日本体操界初のプロに!普及活動にも力

2016年11月01日 05:30

体操

内村 日本体操界初のプロに!普及活動にも力
内村航平 Photo By スポニチ
 リオデジャネイロ五輪の体操男子で個人総合連覇、団体総合でも悲願の金メダルを獲得した内村航平(27=コナミスポーツ)がプロとして20年東京五輪を目指すことが10月31日、分かった。13日の全日本団体選手権(国立代々木競技場)後にコナミを退社し、12月から体操界では初のプロ選手として活動する。体操をもっとメジャーなスポーツにするために、キングが大きな決断を下した。
 体操界のキングが新たな道を切り開く。内村は12年ロンドン五輪の直後に「いずれプロとしてやってみたい気持ちある」と明かしており、抱いていた夢が実現する。コナミ所属としては13日の全日本団体選手権が最後の舞台となる。

 体操選手は大学、企業に所属して競技するのが一般的だ。数々の名選手を生んだ体操ニッポンでも、プロとして活動する選手は内村が初めてになる。サッカー日本代表の岡崎慎司(レスター)や長友佑都(インテル・ミラノ)を担当するマネジメント会社がバックアップ。実力と知名度を兼ね備えた内村なら、支援を希望する企業が殺到することは必至だ。

 決断に至った背景には、体操への熱い思いがある。栄光の戦歴とともに自身の存在は広く知られているが、内村は「体操はまだまだメジャーなスポーツじゃないと思う」と話したことがある。今後も競技が最優先だが、普及活動により時間を割きたい考えを持っているとみられる。最終種目の鉄棒でベルニャエフ(ウクライナ)を逆転したリオ五輪の個人総合決勝後、「体操の面白さを証明できたかな」と話していた。魅力を発信する伝道師としての役割も担う。

 プロとして活動する中で、懸念されるのが練習環境だ。内村はこれまでコナミの体育館が練習拠点で信頼する森泉コーチらの指導を受け、代表合宿などでは東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで汗を流してきた。コナミ退社後の12月以降はナショナルトレーニングセンターが拠点になるとみられる。

 キャリアの集大成となる20年東京五輪を見据える中、内村が下した大きな決断。「これからも日本の体操が1番と証明し続けていきたい」。体操ニッポンの明るい未来のために、キングが新たな一歩を踏み出す。

おすすめテーマ

2016年11月01日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム