沙羅 開幕連勝!鳥人ニッカネンに並ぶW杯46勝「実感湧かない」

2016年12月04日 05:30

ジャンプ

沙羅 開幕連勝!鳥人ニッカネンに並ぶW杯46勝「実感湧かない」
W杯ジャンプ女子個人第1戦で優勝し、笑顔の高梨沙羅 Photo By 共同
 【ノルディックスキーW杯ジャンプ女子第2戦 ( 2016年12月3日    ノルウェー・リレハンメル=HS100メートル、K点90メートル )】 2季連続4度目の個人総合優勝を狙う高梨沙羅(20=クラレ)が開幕2連勝を飾った。3日に個人第2戦が行われ、開幕戦を制した高梨が1回目に95・5メートル、2回目に最長不倒の98メートルを飛び合計268・1点で優勝した。W杯通算46勝目でジャンプの男女を通じて歴代2位のマッチ・ニッカネン(フィンランド)に並んだ。伊藤有希(22=土屋ホーム)は2回とも95メートルの255・4点で2戦連続2位となった。
 「鳥人」に並んだ。高梨は1回目に95・5メートルを飛んでトップに立つと、2回目も最長不倒の98メートルをマークして、開幕戦に続き完勝した。男子の往年の名選手ニッカネンに勝利数で並び「実感が湧かない」とはにかんだ。

 2日の開幕戦は2回ともトップの飛距離をマークし「初戦に勝てて自信になった」と手応えを深めた。開幕前日までは助走路の姿勢が定まらず、踏み切りのタイミングが合わずにいた。不安を抱えていた1日夜、入浴中に湯船で考えていると、ある言葉が思い浮かんだ。滑りの足元の感覚を心の中で音に変換するとタイミングが合う。練習の際にイタリアチームのコーチから受けた助言だった。「ウゥーンみたいな音を意識して飛んだら合った」と高梨は顔をほころばせた。

 15歳だった2012年3月にW杯初勝利を挙げて以降、驚異的なペースで白星を重ねてきた。出場75試合で46勝。勝率は6割を超え、表彰台を逃したのは9戦だけ。女子で勝利数2位のヘンドリクソン(米国)はまだ13勝。高梨の強さは群を抜く。

 男子とは歴史や選手層の厚さが違うこともあり、本人は「W杯総合優勝は目標だけど(通算勝利数の)記録を超えたいとはそんなに考えていない」と意識はしていない。だが、このペースで勝ち進めば今季中にも男子のシュリーレンツァウアー(オーストリア)のW杯最多勝53勝に手が届く勢いだ。

 開幕戦を制した3シーズンは全て個人総合優勝を果たしている。「やってきたことが間違っていなかったという証明にもなった」。表彰台の真ん中に今季も定位置を確保した。


 ▽高梨の年別W杯優勝回数 11~12年=9戦1勝、12~13年=16戦8勝、13~14年=18戦15勝、14~15年=13戦6勝、15~16年=17戦14勝。12~13年、13~14年に団体戦でも1勝ずつ挙げている

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