山梨学院大・上田 ロケットスタートで「上」を目指す父子鷹
2016年12月28日 10:30
駅伝
父の誠仁監督は、駅伝シーズンを前に言った。「しっかりチームの流れをつくってくれ」。チームは10月の出雲で2位、11月の全日本は3位。上田は2大会とも重要な1区を担い、区間3位と6位だった。「いい経験ができた」と言う一方で、「もっとチャレンジして、上の方にいかないと」と反省も忘れない。箱根でも1区投入が濃厚。「勢いをつけるのが1区の仕事」。好位置で2区のニャイロ(2年)につなげば、序盤でライバルを圧倒できる。
前回の箱根は3区を走り、長い歴史を誇る箱根で初めて、同一校の監督、選手としての親子出場を果たした。「10キロくらいで硬くなってしまった。出るのが目標だったので、走り終わった後にホッとした」。区間7位でも、どこか安どしている自分がいた。「前回はつなげればいいという感じだったけど、今度は優勝に導くような走りをしたい」。あれから1年。主力の自覚が芽生えた。
95年大会以来、22年ぶりの箱根制覇を狙う。「勝ちたい。父を胴上げしたい気持ちが強い」。14日の公開練習、書いてもらった1字には「上」とあった。上田からの連想か、チームが上昇する確かな手応えを表現したのか。上田のロケットスタートで勢いに乗り、総合優勝へ。その時、父の小さな体は、みんなの手で宙に舞い上がる。 (杉本 亮輔)
◆上田 健太(うえだ・けんた)1995年(平7)7月5日、山梨県甲府市生まれの21歳。甲府北中で本格的に陸上を始め、3年時に全国大会の1500メートル優勝。山梨学院大付高3年時には全国高校駅伝を制した。父・誠仁監督は順大2〜4年時に5区を走り、2度の区間賞を獲得。母方の祖父・秋山勉氏も東農大の学生として4年連続で箱根路を走った。1万メートルの自己ベストは28分48秒92。1メートル77、54キロ。
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